野党第1党の座を守れるか?創立メンバーが存在感を放ちだした立憲民主党

2022.07.05
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参院選では、衆院選で議席を伸ばした日本維新の会が、立憲から野党第1党の座を奪おうと襲いかかっている。保守系野党がリベラル系野党を叩き潰しに来る点で、どこか「希望の党騒動」に似たにおいも感じられる。

だが、所属政党から排除された5年前の「どん底」から始まった結党メンバーは、こういう追い込まれた状況でこそ燃えるようだ。枝野氏は「ここから1週間、間違いなくあいつらは(福山氏から議席を奪おうと)この京都を集中攻撃する。京都の皆さんの良識が問われる1週間になる」と訴えた。

昨秋の衆院選の敗戦と「批判ばかり」批判、そして維新の台頭に沈み気味だった党内の空気を最初に変えたのは、おそらく菅氏だったろう。「“敵の牙城”で大暴れ。大阪に乗り込み『維新の正体』を暴く菅直人元首相の行動力」(6月16日公開)、「維新を斬る元首相。菅直人氏に聞く『橋下ヒトラー発言』の真相」(同18日公開)でも紹介したが、やはりその肝は「けんかは攻めなければ意味がありません」の一言に尽きる。

記事では菅氏の「敵基地攻撃」(小川淳也政調会長)の影響か、泉健太代表ら執行部にも戦う姿勢が生まれつつあることを指摘したが、枝野氏ら前執行部はもともと国会での戦闘力の高さを誇るメンバーがそろうだけに、一度火がつけば放つ言葉も強い。

6月22日の公示日、枝野氏は東京都武蔵野市のJR吉祥寺駅前で菅氏とともに街頭に立つと、維新や国民民主党について「野党を装いながら権力に媚びる。内閣不信任決議案や議長不信任決議案でも、採決を欠席して逃げた。権力に媚びたいなら自民党に行けばいい」と強く批判。7月2日には維新の本拠地・大阪市北区に乗り込み「内閣不信任決議案に賛成もできない腰抜けの野党をいくら増やしても(政治は)変わらない」と声を張り上げた。

「大阪乗り込み」では一日の長がある菅氏も、枝野氏に続き3日に大阪入り。維新が推進しているカジノを含む統合型リゾート(IR)に触れ「カジノというのは『(国民の)身を切らせる改革』じゃないか。人の懐に手を突っ込んで、何が身を切る改革か」とボルテージを上げた。地元の吉祥寺では同日、一部で「菅氏本人より戦闘力が高い」ともささやかれる伸子夫人が、辻元、蓮舫両氏の応援で登壇。維新について「どこが野党なのか。野党第1党ではなく、与党第2党を目指している」と切り捨てた。

立憲はこれまで、与党やマスコミから「野党は批判ばかり」と集中攻撃を受けるたびに「決して批判ばかりではない。政府案に賛成した法案も多数ある」と反論してきた。確かに間違いではない。とは言え、この論法での反論は、党が「野党は批判ばかり」をネガティブにとらえているように感じられた。

通常国会の終盤から、立憲は党を上げて、こうした受け止めを反転させ始めた。「野党は批判ばかり」と叩く側に対し、逆に「批判しない」姿勢を批判し始めたのだ。矛先は維新など他の野党だけでなく、マスコミの姿勢にも向けられている。

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