中国がロシアより欧米日を重んじる理由
中国の行動の理由は何でしょうか?
2月の共同声明「両国の協力に上限はない」は????習近平は、プーチンにウソをついたのでしょうか?
そのとおり。習近平は、プーチンにウソをついたのです。なぜ、ウソをついたのでしょうか?
ロシアを守るために欧米日とケンカすると、あまりにも損失が大きすぎるからです。なぜ?中国の輸出相手国ランキング2021年を見てみましょう。
● China’s Top Trading Partners
1位 アメリカ(中国の輸出額に占めるシェアは17.2%)
2位 香港(同10.3%) 香港が2位というのは興味深いです
3位 日本(5%)
4位 韓国(4.5%)
5位 ベトナム(4.2%)
6位 ドイツ(3.4%)
7位 オランダ(3%)
8位 インド(2.9%)
9位 イギリス(2.6%)
10位 台湾(2.3%)
11位 マレーシア(2.3%)
12位 タイ(2.1%)
13位 メキシコ(2%)
14位 オーストラリア(2%)
15位 ロシア(2%)
これを見ると中国にとってロシアは、正直「どうでもいい輸出相手国」といえるでしょう。
一方、ロシアに制裁を科している、アメリカ、日本、韓国、ドイツ、オランダ、イギリス、オーストラリアが中国の輸出に占める割合は、37.7%になります。
その差、実に19倍!
中国は、輸出シェア2%のロシアを救うために、37.7%を占める輸出相手国との関係をぶち壊すリスクを負いたいでしょうか?もちろん負いたくないでしょう。だから、習近平はプーチンに冷淡なのです。
情報筋によると、プーチンは、習近平の態度に激怒しているそうです。
「中国、インドがいるからロシアは大丈夫?」
そんな感じではないですね。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2022年7月5日号より一部抜粋)
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