韓国でも大打撃。コロナ禍の旅行会社、女性CEOが仕掛けた作戦とは

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旅行業界に大打撃を与えた新型コロナウイルスの流行。今回は、韓国の旅行会社である『ハナツアー』女性CEOの宋美善さんが会社のためにどう動いたかを韓国在住歴30年を超える日本人著者がメルマガ『キムチパワー』の中で紹介しています。

コロナ発生と同時にハナツアーの代表となった宋美善代表の話

女性が安心して暮らせない社会というテーマで前号はお送りしたが、今回は女性CEOが活躍する話をお届けしたい(朝鮮日報ベース)。

旅行業界1位の「ハナツアー」の宋美善(ソン・ミソン)代表がその主人公だ。日本でもある程度知名度のある旅行会社である。

「昨年初め、職員の半分ほどを解雇せざるを得ず大変でした。それでも残りの社員とどうにか生き残り、前進しなければなりませんでした」

今月12日、ソウル鍾路区ハナツアー本社で会った宋美善(46)代表は、「コロナのような外部要因のせいにしたり、失望する代わりに、我々が『できること』に集中している」とし、このように話した。

宋代表は2020年3月、代表に就任した。コロナが本格的に拡散した時だった。彼女は「コロナが拡散しはじめた時はSARSやMERSのように6か月程度で回復すると見ていたが、長期化し予想シナリオが全て外れた」と話した。

結局、2019年6,000億ウォンを越えた会社の売上は昨年403億ウォンに減り、2020~2021年2年連続1,000億ウォンを越える営業損失を出した。だが、宋代表は「コロナは避けられなかった旅行業界の変化を加速化し、危機の時間を変身のための準備期間として活用した」と語る。

宋代表は、「3回の決定が自分の人生を変えた」と話した。

第一に、大学入試の浪人のとき理科から文科に変えたこと、第二に大学で学者を目標に博士課程に入ろうかと考えていたとき急遽コンサルティング会社のBCG(ボストンコンサルティンググループ)に入ったこと。3番目がハナツアーの代表になったことだ。

ソウル大学経営学科学士・修士、ペンシルベニア大学ワートンスクールMBA出身のソン代表は2001年BCGに入社し、20年近くコンサルタントとして働いてきた。

2019年12月、国産私募ファンドであるIMMプライベートエクイティ(PE)に筆頭株主が変わったハナツアーが、彼女に経営総括代表取締役社長を提案してきた。コンサルタント時代、ハナツアー、IMMとそれぞれプロジェクトをしたのが縁になったという。

宋代表は「一寸の迷いもなく、知人たちと相談もしなかった。ただ運命だと思った」と話した。ハナツアーの代表となった時、業界1位のこの会社が10年、20年後にも同じ位置を守れるように、必要なこと・やれることをやると誓ったという。

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