我欲を捨てることが前提となっているヤマギシ会では結婚は恋愛ではなく、調正係が結婚相手を決めるという。それも男性の多いヤマギシ会では20代前半の女性と30、40代の男性が結婚するというパターンが多いのです。そのため小学校の娘を持つ村人は、娘を中年男に嫁がされると思うとやりきれなくなって、ヤマギシ会を出たという。
我欲、我執のない人間が集まっているという理屈なので何をしても問題ないということなのでしょう。
山岸巳代蔵は、男性の村人を一列に並ばせ、襖一枚隔てた部屋で女を寝かせ、一人ずつ交尾した。それは男性に我執が起こらないか研鑽するためだった(p307)
ヤマギシ会の「特講」でのポイントは、持ち物を取り上げて不安にすること。寝不足にすること。繰り返し質問を繰り返して圧力をかけること。洗脳したい内容を読ませ、意見を求める。というところです。
高いストレスの中で、その状態から逃げ、自分を守るために脳がその状態を肯定する全能感、多幸感を持つ状態になっているようなのです。
これは日本の検察の長い取り調べや、ウイグルで行われている収容所での洗脳教育と同じもののように感じました。普通の人間は長時間のストレスに耐えられないのです。
洗脳についてはもう少し調べてみます。米本さん、良い本をありがとうございました。
【私の評価】★★★★☆(88点)
<私の評価:人生変える度>
★★★★★(ひざまずいて読むべし)
★★★★☆(素晴らしい本です)
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