パワハラ、セクハラで信頼を失ったUberが「再構築」できたワケ

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1. 共感(Compassion)

まず一つ目は共感になります。共感というのは、「何かあったときに自分のことを感じてくれるんだな」という事ですよね。そうじゃない人は何かあったときに共に感じるのではなく、自分しか感じない、ここを優先するやつって信頼できないですよね。なので共感というのがすごく大事になってきている。

共感というのは、

・自分を犠牲にしてでも良いから何かなしたい事がある、それは誰かのためのものである、ということをやって周りの共感を呼ぶ
・何かあったときに、自分の事を横に置いておいて相手のことを感じにいく、応援しにいく

というこの2つが大事なんですよね。

どうしても、僕たちは仕事をしている中で、

「今月の売上げどうしよう…」
「自分が失注してしまったらどうしよう…」

という風に近視眼的になってしまうと、共に感じる時間より自分を感じる時間をついつい優先してしまうのはしょうがないことで、その時に、

・自分を感じる時間ではなく一緒に感じ合おうという冒険をどうやっていくか
・相手の冒険に対して、僕も共感するよ、という風にPassionをAccompanyしていく(=寄り添っていく)

これらが大事になってきます。

2. 論理(Logic)

次が論理になります。単純に言えば、論理が破綻している人には信じて頼れないですよね。論理が一貫しているってすごく大事で、単純に言えば「何を優先するか」が明確になっている。

要は、僕はこれこれこういった順番でこれをやろうとしているから、と分かると信じられるわけです。

例えば西野(亮廣)さんの場合だと、「夢を追いかけているのが好き」。それに対して、自分の生活に対してはそこまでこだわってないよ、という一貫性があるから彼に夢を託せるということだったりとか、一方で彼は夢に対してめちゃくちゃこだわって、ありえないくらい緻密な世界観を作るという優先順位がある。というのが分かっていて、論理的にそこが結果として見えているから、チューハイを4缶飲んでダメな男になって寝てしまっても、彼を信じて頼れるわけですよね。

つまり、その人の行動というものがどういう優先順位でそれが成り立っていて、そこに常に論理として順番があるわけです。

一方で、信じて頼るというのは“感情”なんですよね。理性じゃないんです。そうすると論理を感情に変換してあげないと、人は論理を信じて頼れないんですよ。

論理って、「こういう結論があって→それはこういう論点に分けられて→そこの理由はこうである」みたいな分解ですよね。これは人に信頼を生まないんです。

ここで大事なのが“Narrative”になります。

「こういう事が昔生い立ちとしてあって、ある時にこういうトラブルがあったんだけど、そこでこういう事を大事にしているからこれを選んだんだよねー。そしたらこういう仲間が現れて、仲間と一緒に歩いてたらまたトラブルが現れて、、こういう選択肢をしてこういう風になって、でもやっぱり結果一番大事にしているのはこれだ!っていう風に気づいたんだよね。」

という風に論理を物語に変換する、そうすると信頼って生まれるんですよね。

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