近づく終末。プーチン大暴走でロシア全土に降り注ぐ核兵器の雨

 

このような状況で、都市部では、動員の可能性がある若い予備役の人を中心に海外に退避するようで、イスタンブールへの航空便が数日間満席、ジョージア、カザフスタンなどの国境線には車が渋滞している。

フィンランドでの国境も同じでロシア人6,400人以上が、22日1日に陸路でフィンランド入国したが、フィンランドはロシア人の入国を制限する方向である。逆にアイルランドは兵役拒否の人たちを無条件で入れるという。

この状況を見て、政府は動員対象者で、政府の許可書のない者には航空券を売らないように航空会社に通知した。その内、出国禁止になる可能性もあるようだ。すでにクリミアでは若い男性の州外への移動禁止になっている。その次には戒厳令、そして総動員という順番に進むようだ。

このような状況で、都市部では、反動員デモが行われて、参加者は拘束・動員され、このデモを取材した記者も動員されたということで、このデモを潰すようである。また、プーチン支持派の人が反動員デモを見ていても動員されたという。

誰でもよいから動員するということのようである。最後は総動員になるので、遅かれ早かれ動員されることになるようだ。軍務経験のない人も召喚令状が届いてるようであり、部分的に総動員になっているようだ。

しかし、米の戦争研究所は、ロシアの部分動員が戦争の流れを劇的に変化させる可能性は少ないとした。前線にすぐ出す動員より、優秀な兵器の確保や兵士の士気技量の向上が必要だということであろう。

このような状況から、カフカーズ地方は「動員令」に応ずることを拒否声明を出し、ダゲスタン共和国では「戦場に子供を送るな」との母親たちの圧力に行政が同意せざるを得なくなっている。

チェチェンのカディロフも、「これ以上は要員を戦場に送らない」というように、動員を拒否する地方が出てきた。ロシア崩壊の前兆だ。

そして、100万人の未熟な兵士を前線に送ると、戦術も大きく変化する。突撃が多くなり、人海戦術になる。悲惨な戦場になるようだ。このため、ウ軍も準備が必要であり、重機関銃で突進するロ軍兵を排除するしかないことになる。

ロシア国防省はブルガコフ次官を解任したが、どうも、ロシア国内での反対運動に、プーチンも限界を感じている可能性がある。強硬派の国防省次官を解任した。

リマンとドネツク攻防戦

スラビアンスク東側の攻撃でウ軍の前進は急速である。リマンやヤンピルの戦闘も続いているが、オスキル川を渡河したウ軍攻撃部隊が、ロゾベを奪還し、カリピフカ、リドコドップを奪還し、20kmも機甲部隊が前進して、ウ軍はそこで南と東に2分して進むようだ。この方面をウ軍は攻撃場所として、機甲部隊を投入している。

リマンは、ロ軍の薄いリマン郊外をウ軍が東に進み、リマン包囲を完成する可能性がある。そろそろ、リマンからロ軍は撤退になるはず。すると、隣のヤンピルからも撤退になる。

しかし、ロ軍はソルダーに展開していた空挺部隊をリシチャンスクに送り戦闘力を上げて、もう1つが、ロシア本土から援軍を送り、ウ軍の攻撃を阻止したいようだ。

というように、オスキル川の防衛線を突破されたことで、この方面では、次の防衛線をルハンスク州セベロドネツクに置くしかなく、ロ軍はそこで体制を立て直したいようである。

しかし、精鋭部隊がいなくなり、バクムット周辺やドネツク市周辺でのロ軍の攻撃圧力が縮小して、ロ軍は前進できないでいる。

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