参戦しなければ暗殺だ。プーチンがある国の大統領にかける“脅し”

 

ロ軍や世界の状況

プーチンは、ベラルーシを参戦させたいようで、ベラルーシのマケイ外相を心臓発作させる毒物を食種させて殺し、ルカシェンコ大統領に参戦の決断を迫るが、もし、それでも参戦しないなら、FSBはルカシェンコを殺すように、プーチンから命令されたという。

このため、ルカシェンコ大統領も身の安全のために、使用人を総入れ替えした。ルカシェンコ大統領は、ベラルーシがウクライナに参戦したら、負けることが明らかであり、ロシアとともにしたくないと思っている。

すでに、英国情報機関は、ロシアの勝利は絶望的であり、ウクライナが来年中にウクライナからロ軍を排除できるとした。ルカシェンコ大統領も、同様に考えている可能性がある。

今一番ロ軍攻撃で効果を上げているのは、インフラへの巡航ミサイル攻撃であり、これに対して、パトリオット防空システムをポーランドがウクライナに提供するべきだとしたが、NATOは、提供を拒否した。

その代わりに、HIMARSで打てるGLSDB弾を提供すると言う。この砲弾は、150km飛び、ロシア後方を広く攻撃できるようになる。これで、クリミア半島の中部まで届くことになる。現状では80kmであり、倍程度も距離が伸びることになる。2023年春には提供するという。

もう1つが、MQ-1グレートイーグルUAVの提供であり、これが提供されると、クリミア半島の全ポイントが航空から観察可能になる。攻撃力が、大幅に拡充されることになる。

しかし、機密度の高い部分を取り去る改造が必要であり、これも2023年の春以降のようである。

この対応として、ロ軍は、ウクライナ国境から700km離れたエンゲリス空軍基地にTU-95などの戦略爆撃機を多数配備した。この基地からウクライナのインフラを攻撃するとしても、高精度ミサイルは枯渇しているので、通常爆弾での空爆になるが、どうするのであろうか?

イラン製のシャヘドUAVもほとんどなくなっているので、どのように攻撃するのか、非常に難しくなってきている。効果があるインフラ攻撃も、欧米の防空兵器が揃い、ロ軍攻撃の効果が徐々になくなっている。ロ軍事ブロガーも「西側支援により、ウクライナは強力な防空システムを構築している。ロシア軍のミサイル攻撃は、前線の戦況改善に貢献していない」と焦りを表明している。

このため、過去1週間は、インフラ攻撃はほぼ途絶えているが、戦術の変更を志向している可能性がある。

それは、ロ軍が新しい攻撃方法として、TU-95などの戦略爆撃機での高高度からの非誘導ミサイルによる爆撃なのであろうか。これは、無差別攻撃になる。どこに行くかはミサイル任せとなる。

プーチンは、独ショルツ首相との電話会談で「ウクライナ側の挑発行為に対して、やむをえない対応をとった」とインフラ攻撃を正当化した。ウクライナへのインフラ攻撃を続けるのであろう。それを完全封鎖するしかない。

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