長尾和宏医師が本音で解説。「ワクチンによる免疫力低下」と「ターボ癌」について言えること、町医者として今考えていること

 

長尾和宏先生からの回答

いきなりステージ4のケースも。「ターボ癌はある」と思う理由

A. 難しいご質問をいただきました。僕は、ターボ癌はある、と内心思っています。僕も、親しい人が、高見知佳さんと同様にたった2カ月間の急激な経過で亡くなったからです。肝臓がんでした。

その方は、「ワクチン後遺症ではないか」と突然の体調不良を訴えて僕の前に来ました。しかし珍しく僕が一人目の医師だったので(他の人は、他の医者に門前払いや精査をされてから僕のところにたどりつくことがほとんどです)僕が、様々な検査をしてその場で、「末期の肝臓がん」と判明しました。入院しましたが、あっという間に亡くなりました。

あるいは、ワクチン接種後に帯状疱疹が治らずに、検査を受けたらがんが見つかったという方も知っています。有志医師の会の先生方も、「最近、がんが増えている」と仰る先生が何人かいます。「体調不良でやってきた人が、いきなりステージ4の診断」というケースも……。

ターボ癌のメカニズム

ターボ癌は、コロナ禍以降、(僕の記憶では)ドイツの医師団が名付けた新語です。日本の医師の多くはまだこの言葉を知りません。というか、わざと知らないふりをしているようにも思えます。

ワクチンを数回打つと免疫能は低下します。結核、梅毒、帯状疱疹などの増加は免疫能の低下の結果です。同様に、「がん免疫」も低下します。がん細胞もその周囲に集まっている、NK細胞などのリンパ球による自然免疫と「動的平衡状態」にあります。

しかしがん免疫が低下すれば、がんは急激に大きくなります。反対に、がん患者に笑い療法を行うとNK細胞活性が上がることが証明されています(大阪国際がんセンターが吉本興業とコラボしてそんな研究をしています)。しかし、ターボ癌の存在を証明することは極めて困難です。

なぜなら、がんの進行様式は実に多彩であるため、ワクチン接種との因果関係を示すことは、動物実験か疫学研究かどちらかが必要なのですが、そんな研究はできないからです。

何が動物実験を阻んでいるのか

ラットにがんを植え付けて、ワクチンを数回打つグループと打たないグループでがんの大きさの変化を比較すればいいじゃないか……と思った人もいるでしょう。

しかし、前にもこのメルマガでお答えした通り、「ワクチンを調べてはいけない」「ワクチンを使って動物実験してはいけない」という契約書に、日本政府は、昨年(2021年)2月に調印しているらしいので、動物実験は国内でできません。

もしもすれば日本政府がファイザー社に莫大な賠償金を払う契約になっている、と聞きました。基礎研究者に実験のためにとワクチンを渡すことができないのです。もしもそれができるなら、僕が最近懸念している、ワクチン接種でのヤコブ病(プリオンの異常凝集)が起きるかどうかも簡単に調べられます。

政府が疫学研究を許可しない理由

一方、疫学研究でターボ癌を証明するにはどうすればいいのか。そのためには、「がん登録制度」と、「ワクチン接種歴(バース)」を突合して、経過を追跡調査すればいいだけです。しかし、医療部門が縦割りなのでこちらもできないでしょう。

政府はターボ癌が証明されたら当然責められるので(大変なことになります)許可するはずが、ありません。だから、証明は極めて困難であると想像します。

仮にターボ癌を1万例集めて発表しても、「進行が速いがんは、いくらでもあるからね…」で終わりです。がん専門医は、がんの治療をするのみで、ワクチン接種の関与を疑う人は皆無です。

というわけで、ターボ癌は永遠に仮説のままになる可能性が大きいとみています。だから僕は心の中で思っていても、表立っては言わないようにしています。だけどとうとう、このメルマガで本音を言ってしまいました。素人の推測とプロの評価は全くの別物であることを知ってください。

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町医者、「長尾クリニック」名誉院長。1958年香川県生まれ。高校時代に実の父親が自死をしたことをきっかけに医者を目指すことを決意し、苦学して東京医科大学に入学。学生時代に無医地区活動に邁進したことから、地域医療に目覚める。1984年、大阪大学第二内科入局。1995年、尼崎に「長尾クリニック」を開業。町医者という名前に誇りを持ち、外来と在宅医療に邁進。『平穏死10の条件』『痛くない死に方』等ベストセラー多数。

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