3.稲盛和夫氏の言葉
最後にご紹介するのは、京セラ創業者稲盛和夫氏の言葉です。稲盛氏は、多くの言葉を残されています。今回は、『心を高める、経営を伸ばす』(PHP文庫)からリーダーシップに関する言葉を4つ選んでみました。
1つ目の言葉です。
無私の心を持っているリーダーならば、部下はついていく
リーダーは私利私欲に動いてはならない、ということですね。そして、「自分の集団のためにというような大義に、自らの座標軸を置くべきである」と言います。いかにも稲盛氏らしい言葉です。
2つ目の言葉をご紹介します。
物的な条件は不十分でも、リーダーの夢を部下に一生懸命話し、自分と同じくらいのレベルまで部下の士気を高めることができれば、仕事は成功する。これはリーダーが持っている情熱、エネルギーを部下に注入することだ
リーダーには、ほとばしる情熱とエネルギーが必要だということですね。それでこそリーダーの役目が果たせるし、部下も成長し、仕事の結果も付いてきます。
3つ目の言葉です。
リーダーが判断をするということは、問題を自分の中の“ものさし”と照らし合せて決めるということだ。そのためには、ものさしとなるべき哲学をもたねばならない。哲学とは、公正、正義、誠実といった、人間としての道理に基づいた考え方のことである
哲学を持ったリーダーには、なかなかお目にかかれません。優れたリーダーになるのは、難しいものですね、
4つ目の言葉を紹介します。
部下を登用するには、人物評価が出来なければならない。しかし、何よりもリーダー自身に部下を評価するだけの素晴らしい人間性と、それに裏打ちされた卓越した能力が備わっていなければならない
リーダーには、哲学だけでなく、素晴らしい人間性が必要だということです。うーん、ますますハードルが高くなりました。
いかがでしょうか。ご紹介した3人の言葉。リーダーシップを高めるのは、本当に大変です。それでも、あなたはリーダーです。精一杯、頑張りましょう。
■今日のツボ■
・部下を育て、実らすのがリーダーの役目である
・リーダーは、部下から尊敬されたいと思わないことである
・リーダーには、情熱、哲学、高い人間性が求められる
image by: Shutterstock.com