山本五十六、徳川家康、稲盛和夫…タイプの違う3人が遺した「リーダーシップのヒント」

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2.徳川家康の言葉

次に紹介するのは、徳川家康の言葉です。NHK大河ドラマにもなっていることで、取り上げてみました。

徳川家康は、リーダーについて、こんなことを言っています。

大将というものはな、家臣から敬われているようで、たえず落ち度を探されており、恐れられているようで侮られ、親しまれているようで疎んじられ、好かれているようで憎まれているものよ

面白い言葉ですね。

リーダーは、部下から尊敬されたいのが本音でしょう。嫌われたくもないでしょう。しかし、家康は、リーダーはそんな気持ちを持ってはいけないと言っています。

尊敬されたいとか、好かれたいという気持ちが、リーダーとしての隙を作ると考えていたのかもしれません。

確かに、部下に嫌われることを気にしないで引っ張っていくリーダーの方が、うまく行っている気がします。ましてや、部下から尊敬を集めるには、周りから大きな評価を貰ったり、部下に認められるような行為が必要かもしれません。

そのことが、かえって軽蔑されることにつながることだってあります。ですから、部下から敬われることなんぞに気をつかってはいけないと家康は諭しているのでしょう。いやあ、さすがに家康の言葉は真理をついています。

そして、この言葉の続きです。

だから大将というのは勉強しなければならないし礼儀をわきまえなければならない。家来を禄でつないでも、機嫌をとっても、遠ざけても近づけても、怒らせても油断させてもならず

家康は、実にバランス感覚に優れたリーダーです。しかも、「勉強せよ」と言っています。「礼儀正しくせよ」とも。この言葉からだけでも、天下を治めることのできるリーダーであったことが分かります。

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