未だに詭弁を弄し続け逃げまわる神戸市教育長
神教委児第314号令和5年5月18日付、教育長が被害側に発した文面にはこうある。
いじめの事実を認定するとともに、あまりに消極的な姿勢であったと言わざるを得ず、もっと真摯に徹底した調査を行うべきであったと考えております。不十分・不適切な対応があったことは、大いに反省しなければならず、深くお詫び申し上げます。
しかし、これは、被害側が組織的な隠ぺいを認め批判した第三者委員会の報告書に基づき、未だに反省の弁もその機会も通知しない教育長らに対して、「説明を求める要望」への回答なのである。そして、被害側は現在の最高責任者であり、報告が大きく報道されるまで虚偽答弁をするなどしていた教育長に一番はじめに説明してもらいたいと要望していた。
教育長文書はさらに続きがある。
まずは、窓口である教育委員会事務局児童生徒課がお会いし、お話しさせていただきたいと考えております。
つきましては、下記のとおり5月末までの対応可能な日を提示いたしますので、ご検討いただきますようお願いいたします。
その窓口は、児童生徒課の課長である。
簡単に言えば、
教育長 「謝る気はあるよ。でも、まずは窓口の担当者と話してよ。謝るのはそれからだからさ」
ということであろう。
もはや解体するしか再生の芽はない神戸市教委
被害側は市長に陳情を行っているが、ここには「教育委員会の再生」がある。
18年間の隠ぺいを続け、表では反省したふりをしつつも裏では被害側に「無くてもよいハードル」を用意するそんな醜悪な組織は、いったん解体しない限り、根っこも頭も腐っているから交換した方が早いということだろう。
実際に、真っ当に教育に向き合うまともな教職は多数いるのだ。18年間隠ぺい被害者や支援者である西尾さんを含め多くの被害者の声を受け止め、教育組織の再生を新たな人材で行ってほしいものである。
市教委が校長に指示。隠ぺい事件の端緒
神戸市18年間いじめ隠ぺい事件は、あまりに多くの問題があって、問題の中枢というところが見えづらくなっているように感じます。
私が見て最も問題というところは、そもそも本件の隠ぺいの実行は、市教委が校長に指示をしているというところです。
そして、転校妨害や被害側が悪いというような風評被害が起きたということです。第三者委員会の報告書にはこの点が詳しく記されていますが、市教委の主導で指示があったということです。
さらに脈々とこの隠蔽は引き継がれ、陳情に関する妨害のみならず市議会での虚偽答弁などで公としての動きを封じ込めようとして、ついに18年間の更新となったということです。
もはやだれが責任と言えば、全員と言える状態であり、組織として責任を取るとすれば、解体をしてこうした悪しき伝統が完全になくなるように再生する以外、道はないと思います。
本件は、教育委員会制度やその関連する法律などを含め、国として研究し、見直すべき事件だと思います。
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image by: 神戸市教育委員会