集合体として変化を阻んでいる日本の高齢者世論
そんな危機的な状況でも高齢者は変化を嫌い、少子化対策にも反対するし、マイナンバーのトラブルで露呈した世界で唯一の戸籍制度の弊害も無視するし、移民を差別的に見るし、夫婦別姓には反対し、無思考に旧態依然でいるように求め、賦課方式の年金制度も理解せずに年金を上げろと叫びます。
もちろん個々の高齢者は悪い人ばかりではないですが、集合体として高齢者世論が変化を阻んでいるのは明らかで、このままでは日本は消滅を待つばかりなのは明白です。
そうした厳しい現実を伝えずに、お年寄りの考えはよく聞こうとか、日本の未来は明るいとか言ってもそれは現実逃避した真っ赤な嘘になってしまいます。今の子どもたちに親が伝えなければいけないのは、偽りの希望ではなく「日本は日本を出ても生き抜ける力を身に付ける衰退していくことは残念ながら事実」「君たちはために頑張るんだ」という厳然たる事実だと思います。
子どもの頃に何も考えずにだらだらゲームしているのと、先々の厳しさを理解して勉強・努力しているのでは、育ってからの生存確率も人生を自分で選択できる力も雲泥の差です。もう日本は昭和の高度経済成長期ではなく衰退局面なので、子どもにはその中で生き残るために努力しなければならないことを伝えてあげるのが親の愛情ではないでしょうか。
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