隙あらば沖縄を奪いにくる中国。プーチンと酷似の“狂った”領土観

HANGZHOU, CHINA - SEPT. 4. 2016 - Chinese president Xi Jinping (R) welcomes Russian President Vladimir Putin (L) in G20 summit in Hangzhou.
 

「相対的」な独裁国家の「領土観」

私が本当に「嫌だな」と思うのは、「黒化勢力」「独裁国家」の「領土観」です。「俺の物は俺の物、おまえの物も俺の物」といった感じ。まさに「ジャイアン的」な「領土観」をもっています。

たとえば、「ディープステイトと戦うナショナリストの英雄プーチン」の領土観は、どうでしょうか?この方は、2008年時点で、「クリミアはウクライナ領であると」断言していました。証拠動画もあるので、特に「親プーチン派」の人は、注目してみてください。英語の字幕がついていますので、ロシア語がわからなくても理解できるはずです。

● Неужели это Путин? – “Крым не является спорной территорией”
https://www.youtube.com/watch?v=i_yhNBBvt6k

この動画の中で、プーチンは、「クリミアは、係争地ではない」と断言しています。「ロシアはかなり前に、今のウクライナの領土を承認した」とも。ところが、このインタビューから6年後、プーチンはクリミアを奪いました。

その後は、「ルガンスク、ドネツクのロシア系住民を救わなければ!」などといいながらウクライナに侵攻した。そしてちゃっかり、ルガンスク、ドネツクだけでなく、ザポリージャ州、ヘルソン州も併合したのです。どういう根拠で、ザポリージャ、ヘルソンを併合する!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?「親プーチン派」の人たちは、「英雄」のこの動きをどう説明するのでしょうか?

さらにロシアは、【 北海道はロシア領だ 】という主張をはじめています。ロシア政府の高官がどんなことをいっているか見てみましょう。時事2022年4月9日。

ロシアのウクライナ侵攻を受けて日本が対ロ制裁を科す中、ロシアの政党党首が「一部の専門家によると、ロシアは北海道にすべての権利を有している」と日本への脅しとも受け止められる見解を表明した。

【 北海道はロシア領 】だそうです。こういう発言をしているのは、クレイジーな下っ端政治家なのでしょうか?いえいえ。

見解を表明したのは、左派政党「公正ロシア」のミロノフ党首で、1日に同党のサイトで発表された。公正ロシアは政権に従順な「体制内野党」。ミロノフ氏は2001~11年に上院議長を務めた。(同上)

「北海道はロシア領」発言をしたのは、「元上院議長」です。いってみれば、大物政治家。そのロジックが、驚愕です。

「どの国も望むなら隣国に領有権を要求し、正当化する有力な根拠を見いだすことができる」と明言した。(同上)

これ、わかりますか?ロシアが、他国の領土を欲しくなった。その時、「正当化する有力な根拠を見出すことができる」というのです。

たとえば、プーチンが「北海道を手にいれたい」と思った。その時、「北海道はロシア領である」という「有力な根拠」を見出すことができる。要するに、「作り出すことができる」「でっちあげることができる」と。

これ、プーチンが今まさに、ウクライナについてやっていることですね。これが、「ディープステイトと戦うナショナリストの英雄の領土観」です。

そうそう、中国の話でした。基本的に中国の領土観もロシアと変わりません。

「尖閣は中国領だと主張しよう」
「沖縄は中国領だと主張しよう」

なぜ?

「欲しいから」
「奪える可能性があるから」

ということでしょう。

はっきりいうと、ロシアと中国は、同じ価値観を持っています。それは、「力がすべて」「力があれば、理由は後付けでOK」いう価値観です。

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