編集後記
学生が夏休みに入る前(もう夏休みかもしれませんが)いじめを受けた被害者の共通点を3つ書き出してみたら、文科省のこどもの自死要因とあまりに一致していて、ちょっと驚いてしまうと同時に、この統計はちょっと信用できないなと思ってしまいました。
やはり、こうした重大なことは、研究者によってしっかり調査分析しないと組織側の都合というバイアスがかかると思います。
まあ、いじめなんて大したことないと言いたい派の御用学者さんには、こうした統計は、いじめ対応をしていたり、いじめ防止対策推進法をより厳しくしようという主張をする人たちを批判する素に使えるわけですが。
そもそもが複合要因のはずだから、1つの理由だけが書かれている統計自体が、誤りなんではないかと思うわけです。
私はこうした活動をしている関係上、自死遺族の方から色々な話を聴く機会が多いです。そのたびに、ご遺族の悲しみに少しだけ触れますが、耐えられないほど辛いものです。
人はその死を無駄にしないためにも、と言いますが、本音で言えば、時間を巻き戻したい、死という事実がなければと思ってしまいます。
実は旅行に行っていて、ひょっこり帰ってくるかもしれないと錯覚してしまう、現実はそうではないことは大人だからわかりますけど、そう信じたくなる気持ちはよくわかります。
少し前、ご遺族から、亡くなった子供と夢で逢いましたというメールをもらいました。
“よかったですね。何か話せましたか?”
私如きでも、何かの支えになれればと思います。
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