“経営の神様”と呼ばれた松下幸之助が、生涯貫き通した「実業人の使命」とは?

 

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

「知っているだけではあかん。できる人を育てるのや」

松下幸之助が、「君、地球上の人口はいくらや?」と聞いた。テレビの話からいきなり人口の話になり、技術の責任者は、それなりに答えた。「そうか、たくさんいるな」とうなずきながら、「人間の顔は、概して、テレビより面積が狭いわな。そこについている部品の数も、みんな一緒や」と答えが返ってきた。次の瞬間、松下幸之助は、「神さんは偉いデザイナーやな。こんな狭い面積の中に、同じ点数の部品を並べながら、全部デザインが異なる。大したもんや」と言った。デザイナーは、言葉を失ったのである

人がどう言おうと、自分で自分をほめられるというようなことにならなければいけない。自分ながらよくやったというような仕事をもたねばならない

死ぬということは、この大きな天地の理法に従う姿であって、そこに喜びと安心があってよいのであります

「誰よりも熱心であれ」

「物事は絶対に行き詰まることはない」

「君が大学を卒業するまで、どれほどの税金がかかっていることか。国のお金で育てた人たちは、言葉を変えたら、“天下の人”や。その“天下の人”を一企業で使わせていただくのやから、利益を上げて国にお返ししなければならない」

人の採用に際し最も心がけなくてはならぬことは、採用した人はいうまでもなく松下の社員となるのであるが、非採用者は将来松下電器のお客さんとなる人であるとの観念をもつことである

信長の長所を見て、それに共鳴したのが秀吉です。欠点を見て、欠点を是正してあげようとしたのが光秀であります。信長にしてみると、どっちがうれしいでしょうか

世の中は自分の思うとおりになるわけです。もちろん、自分の思うとおりになるとはいっても、間違ったことを考えて、それでそのとおりになるかというと、そんなバカなことはない。やはり、自分の思うことがだいたい正しいときに、そのとおりになるわけです

実業人の使命というものは貧乏の克服である。社会全体を貧より救ってこれを富ましめるにある

背筋がピンとなる言葉が多く、経営者はもちろん、誰が読んでも仕事や人生の指針になること間違いなしです。

土井もたくさん松下幸之助の本を読みましたが、この方は別格ですね(笑)。

400ページを超える本で、見た目は分厚いですが、読みやすく、あっという間に読破できると思います。

ぜひ読んでみてください。

image by: Shutterstock.com

土井英司この著者の記事一覧

Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン 』

【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

print
いま読まれてます

  • “経営の神様”と呼ばれた松下幸之助が、生涯貫き通した「実業人の使命」とは?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け