あなたは行動経済学という学問をご存知ですか? ビジネスやマーケティングだけでなく、人生の決定にも役立つといわれるその学問を、今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介する本が詳しく解説しています。
これでバッチリ⇒『行動経済学が最強の学問である』
相良奈美香・著 SBクリエイティブ
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、オレゴン大学ビジネススクールで行動経済学を学び、卒業後に「行動経済学コンサルティング会社」を設立、セイラー教授の共同研究者であるベナルチ氏の下で有名な「スマートプラン(=明日のために積み立てようSave More Tomorrowプラン)」を手掛けた著者が、行動経済学の基礎知識を体系化した一冊です。
類書が雑多な知識をただ紹介するだけだったのに対し、本書では、「認知のクセ」「状況」「感情」の3つの視点から、われわれが非合理的な意思決定をしてしまう理由を解説。
「ナッジ理論」から「プロスペクト理論」「不確実性理論」「アフェクト」「メンタル・アカウンティング」「フレーミング効果」「アンカリング効果」まで、主要58の理論を、きれいにまとめ上げています。
本書では、繰り返しこの「体系化」のことが強調されていますが、個人的には今をときめく先端企業が、どうやってこの行動経済学を活用しているか、具体例を示した点、最新の実験結果と著者の経験が書き込まれている点がいいと思いました。
マーケティングやビジネスの意思決定に役立つのはもちろん、人生の主要問題をどう決定するか、悩んだ時にも役立つ内容だと思います。
どうすれば、「認知のクセ」や「状況」「感情」に振り回されず、賢明な意思決定ができるのか。
リーダーならずとも知っておきたい知識が、事例入りでわかりやすくまとめられています。
ある程度、行動経済学の本を読んだという方も、知識をアップデートするために読んでおくといいと思います。
見た目やページ数はまあまあごついですが、読みやすくまとめられているので、苦労なく通読できると思います。