なぜ、いま日本はここまで教員の数が足りていないのか?

Teacher teaching kids in classroom at school
 

現場裁量でやれるのは、業務量の一部削減である。キーワードは「やめる」。コロナ禍でなくなったものがまた色々復活しかけているが、要注意である。それは、なくても成立したのである。緊急事態において、優先順位が低いと判断されたのである。要らない可能性がとても高い。

業務削減を妨害する必殺ワードは「去年はやったから」である。それを言っていると一生なくせないし、学校が何に対しても時代遅れになりがちな理由でもある。平等性の担保のつもりなのかもしれないが、時代が進んでいる時点でもはや平等ではない。例えばエアコンなんて、つい数年前までどの学校にもなかったのである。今の子どもたちはずるいなんて言うのは、馬鹿げた話である。逆に前まであったものがなくなろうが、ずるくもなんともない。時代が進んで前提が違うのだから、他も去年と同じである必要はないのである。

学級経営や学校行事等においてもこれは言える。前の時代まで良かったものが今いいとは限らない。去年までやっていたから今年もやるということは、一見筋が通っているようで、実は道理にかなっていない。むしろ、かつて良かったものほど、今は怪しいと思った方がいい。

まずは、かつて必要だったその業務は本当に今も要るのか疑うこと。良いものだからあって良いと言っていいのか、見直すこと。ここに解決のカギがあるように思える次第である。

今回は長くなったので、次号で「本当に教員のなり手がいないのか」という問題を取り上げていく。

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