更に長谷川氏は続ける。
「何よりこうした忖度と言う同調圧力に屈したとしても、罪悪感と言う自覚があり怒りや疑問、理不尽を感じているうちは救いがあるんですよね。
ところがこの忖度はいつしか認知を歪めると、当たり前と言う日常に集約する。普通に受け入れてしまうところがある。
しかもその怒りの矛先はこの忖度と言う村の掟に逆らう者に向けられ、恭順を強いるようになるわけです。
つまり同調圧力の根底にあるのは、『自分も屈したんだからお前もな』と言うずるさに起因する強要でしかない。
しかもモラルも介在しない邪悪な伝言ゲームに過ぎないのにそれを正義と錯覚してしまう怖さがあります」
どうだろう?
長谷川氏は気の利いた安易な解決策のようなものは思いつかないと述べたうえで、こう最後に続けた。
「このジャニーズのCM起用解除という連鎖がさらに加速すると、次はジャニーズが出演する番組自体のCM出向の取りやめと言うフェーズに移行するはずです。恐らくこういう実害に伴う事態に直面して初めてテレビはことの深刻さに気づくのだと思います。
そしてこうなって初めて正義を背景にした忖度と言う魔法が解けるのではないでしょうか。
とにかくこの忖度の構造を一旦リセットする必要があると感じます」
“忖度”の構造を一旦リセットする必要がある…。
まさに岸田政権崩壊後の新しい日本の未来へ向けた美しい言葉に聞こえた。
根本的に覆っていく一番初めの一歩がジャニーズ問題なのだ。
(メルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2023年9月16日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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