2.40年以上前から「闇バイト」の手法を駆使していた旧統一教会
闇バイトにも通じる、マニュアルを使い、組織の指示を受けて末端に行動させる手法
闇バイトで募集された人たちは、犯罪組織の指示役の指示を受けて行動します。
実際に、その指示通りに動けば、犯罪の未経験者たちが、プロ並みの詐欺や強盗ができてしまうようになっています。
実は、展示会に動員してくる信者は、まだ勧誘されたばかりの信者も多くいます。
そうした人たちに経験豊富なタワー長が指示することで、プロ並みの勧誘者となって連れ込んだ人に物を買わせることができるのです。
つまり、今問題になっている闇バイトから犯罪の手足として行動させる組織的の手法は、すでに1980年代から、霊感商法や宝石などの物品販売、高額献金にて旧統一教会で使われていたわけです。
その手法の構図を文化庁はしっかりと理解しているところに、旧統一教会問題の理解の深さに驚いた次第です。
3.170人を超える被害者等にヒアリングをしたからこそ、わかること
旧統一教会への解散命令請求を、宗教法人審議会に諮問する際、盛山正仁文部科学大臣は「170名を超える被害者等のヒアリングなどを通じて、情報を収集し詳細に内容を検討してまいりました」と話しました。
昨年7月に安倍元首相が銃撃されて以来、何度も言ってきたことに「旧統一教会の問題を理解するには、一人でも多くの多くの被害者の声を聞くこと」があります。
被害者の状況を聞かない状況では、どうしても旧統一教会の表面的な言動に惑わされてしまいます。
まさにその状況が、1980年代から40年間、甚大な被害を生み出されてきたにもかかわらず、この問題が取り上げられてこなかった、理由の一つだと思っています。
未だに、教団の信者を含め、被害に目を向けない方もいますが、国民の多くは被害者の状況を報道などで知り、それによって、「旧統一教会の解散命令」を求める、国民の声が大きくなり、政府を動かしたと考えています。
先ほど、文化庁の「旧統一教会の問題の理解の深さ」を話しましたが、これは何より、170名を超える被害者などのヒアリングをしたことによります。
被害の実情はそれぞれに違いますが、根本にある手法はほぼ同じで、組織的に教団がお金集めなどの実態を把握したのだと思われます。
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