なぜ、経営者は中小企業診断士試験を受けたほうがいいのか?

 

3.フレームワークを学ぶ

ただし、こうした知識を持っていたとしても、それで経営課題が解決する、という事にはなりません。そこで、そのための勉強も必要です。

それが、フレームワーク(分析ツール、思考法)。

問題を整理したり、解決策を考えるのに役に立つツールです。

これらは、主に「企業経営理論」で学びますが、具体的な活用法までは教えてくれません。

以下に、代表的なフレームワークと、簡単な説明をします。

●PEST分析

企業の外部環境を、政治的変化(Politics)、経済的変化(Economics)、社会変化(Society)、技術変化(Technology)に分けて分析し、対応策を考えるためのフレームワークです。

●3C

自社(Company)、競合(Competior)、顧客(Customer)に分けて考え、自社の強み、競合他社との違い、顧客ニーズを明確にし、戦略を立てる手法です。

●SWOT分析

自社にとってのビジネス機会と脅威を明確にし、自社の強みを活かす方法や、自社の弱みを除く戦略を考えるためのフレームワークです。

●ポジショニング

市場での独自の位置や、他社と差別化できる位置を見つけるためのツールです。

●PPM

企業のかかえる事業や製品を、市場成長率と相対的マーケットシェアとを軸にし、花形、金のなる木、問題児、負け犬に分類し、どの事業や製品に投資をするのかを考えるためのフレームワークです。

●ファイブフォース

新規事業を考える時に使うフレームワーク。新規参入障壁、買い手、売り手、代替品、業界内の競合という、5つの力を検討し、新規事業の可能性を考えます。

●バリューチェーン

製品やサービスを市場に届けるまでの流れ、研究→開発→調達→生産→流通→販売→アフターサービスにおいて、競合他社に足りない点や優位性を分析します。

●マッキンゼーの7S

自社の戦略、組織構造、システム、企業価値、能力、人材、企業文化という、7つの経営資源から、組織運営を考えます。

いかがでしょうか。

フレームワークは、まだまだあります。STP、PLC、4P、アンゾフのマトリクス、VRIOなど。

フレームワークに関する書物もありますので、研究してください。

いずれにしても、経営の体系を学びつつ、経営課題の解決法も身につけましょう。

■今日のツボ■

・経営の知識を体系的に学ぶことで、経営力が上がる。

・中小企業診断士試験の勉強をすれば、経営の体系が分かる。

・経営課題を解決するためのフレームワークも学ぶと良い。

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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