11月16日、約1年ぶりに開かれた米中首脳会談。2017年4月以来の訪米となる習近平主席を米政府は表向き歓待、友好ムードを演出しましたが、会談自体は「実りあるもの」とはなりませんでした。その原因はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野さんが、双方の「米中関係の捉え方の相違」が何をやってもギクシャクしてしまう根源であると指摘。さらに中国は米国に代わり世界覇権の奪取など考えていないとして、その判断理由を詳細に解説しています。
※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年11月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:高野孟(たかの・はじめ)
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。
米中会談が実りの少ないやり取りとなった虚しさの根源
米中首脳が11月16日、サンフランシスコでのAPEC首脳サミットの機会に会談し、軍部トップのレベルを含め対話を強化していくことなどで合意したのは結構なことではあるけれども、そもそも両国間で世界理解とそれに基づく両国関係の現段階についての原理的認識が一致していないことが、このギクシャクして実りの少ないやり取りの虚しさの根源である。
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