私が乱暴な集団のメンバーや、ストーカーの類いでもないと正体を明かしたとき、ギバちゃんの反応は私が予想していた通りのものでした。
政界転身が根も葉もない噂だと否定することから始まって、週刊誌に対する批判、ワイドショーに対する批判話が延々40分以上も続きます。
私は反論する余地も与えられず、ただひたすら“室井警視正”のひとり芝居を観る、たったひとりの観客でした。
ただ不思議なことに、ギバちゃんの芝居が終わった後の私は、少しだけ得をしたような気持ちになったことを憶えています。
自分が期待した洗礼を受けたからでしょうか…何だか得意気な感情さえ持ったほどです。
『ブギウギ』で“ツヤ”に叱咤され、酔っ払いの『はな湯』道楽オヤジを観るたび、あの大仙市の広く青い空が頭の中に蘇ってしまう私です…。
プロフィール：芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃！ 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: User:STB-1, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
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