「青春の思い出」というテロ美化を許すな
更に言えば、現在、プーチンの率いるロシアは「アイヌは自分たちの先住民族」であるなどという無茶苦茶な主張を始めています。
彼らの目的は、どうやらスターリンが企図しつつも実現できなかった「留萌=釧路ライン以北の強奪」にあり、その布石として「アイヌはロシアの先住民」であるなどと言っている可能性があります。
太田や「解放戦線」の主張は、そのままプーチンの罠に利用される危険性を帯びており、その意味では現在進行形での害悪を抱えているとも言えます。
とにかく、日本経済の敵視や北海道開拓の敵視というのは、彼らの単なる「青春の思い出」で済ますことのできない問題を今でも抱えています。何よりも、貴重な人命を奪った罪は50年の年月を経ても消えることはありません。
そのことを考えると、仮にこの死んだ男が桐島であったとして、大事なことは何も喋らずに、サッサとこの世ではないどこかへ逃亡したというのは、究極の無責任であり逃げ切りであると思います。
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