教師が生徒に「殺してやろうか」いじめと体罰の街・東京都小平市が調査を拒んだ“脅迫と体罰地獄”

 

Bさん:娘がばい菌呼ばわりで仲間はずれのいじめ受けるも担任は放置

さて、Bさんも娘さんが小学校6年生のときにいじめの被害にあった。

一部児童からはばい菌扱いを受け、仲間外れ、助けもなにもなかったという。こうした事態に担任はいじめが起きているということを認識しつつも放置した。

指導は「自分で解決しなさい」であり、班替えでも、主体的な加害者と同じ班にしてしまうがこれを正そうともしなかった。

こうしてBさんの娘さんは不登校となって、重大事態いじめとなるが、これを学校も市教委も把握していながらも、放置した。一方で、この「自分で解決しなさい」と指導した教員は、メンタル不調を原因に同じく不登校になったという。

Bさんが自ら調べ、これは重大事態いじめなんじゃないのかとなって、市長にメールしたことで重大事態いじめの対応となったという。

結果的にいじめの加害者は、いじめをしたことは認めつつも何らの指導も受けずに小学校を卒業した。

さらにその結果、この加害児童は進学先の中学校で姉妹の姉の方をいじめのターゲットにしてこの姉は適応障害となり、転校することになったという。

小平市教委の対応はもはや絶望的と言えるものであるという。

例えば、Bさんら夫婦が学校の杜撰な対応から学校独自の対応ではいじめの解消を不能と判断し、小平市教委に電話で「学校を助けて欲しい」と要望するも、これに対応することはないばかりか、記録もしていなかった。

いじめの指導はしたと強弁するも、いじめとは無関係の道徳の授業を3回行っただけであったという。道徳はドラえもんのポケットではない。

さらに、重大事態いじめの認定から第三者委員会の調査開始まで1年もかかっている。

納期も締め切りもないとはいえ、あまりに杜撰だといえるだろうが、問題はさらに深い。

本来最後の砦となり得る「第三者委員会」の役割を果たすはずの「いじめ問題対策委員会」が絶望的なのだという。

Bさんは大きく4つの問題の直面しているという。

  1. 小平市教委の対応自体が問題になって調査対象であるのに、これを調べる委員会に、多くの小平市教委職員が部長以下の幹部を含めて6~7名も参加している
  2. さらにこの委員会の事務局を庶務などを名目に、小平市教委が担当し、議事録作成などをしている
  3. 調査報告書の原案も小平市教委が担当する
  4. 委員長は「小平市教育委員会事務の点検及び評価報告書」に報酬を得て寄稿しているという人物で、市との関係、市教委との関係が深く第三者の適格に欠けるという

いじめは犯罪だという指摘が多い。

この凄惨たるこども社会と教育現場から、わかりやすく理解していくとすると、小平市教委を指定暴力団と読み替え、これを調べる委員を警察と読み替えるとわかりやすいだろう。

しかも第三者委員会の調査(会議)は令和4年度で5回のみでうち1回はメールのみ、令和5年度も5回のうち1回はメールのみしか開催していない上、委員長はいじめ当時の教育長にも調査をすべきだとBさんが指摘しても、「我々の依頼主は市教委で教育長、依頼主を調査できないから、市議会にご依頼ください」と回答している。

もう話を聞いて、改めて記事にしている今も溜息も尽きるほどだが、さらに問題はある。

教育委員会にていじめに関する資料をほぼ全く作成していなかったということが発覚しているのだ。内部で必ず行われるはずの教育長への報告なども「適時口頭で報告」と回答したのだ。

もはや適法、公務、行政機関の体を為していないと言っても過言ではない杜撰ぶりであろう。

ちなみに、 AさんとBさんは同じ小学校。Bさんが重大事態になるまでのいじめを受けたにも関わらず、その後校長が変わったものの、翌年にもいじめの深刻な事態が再発したということになる。

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