2020年前後から話題となり、賛否両論を巻き起こした謎のコオロギ食。そんな日本で今、またしても「虫」を巡る大騒動が勃発した。しかも今回は人間が「食べる側」ではなく「食われる側」に立たされるという、最大の危機に直面しているのだ。
日本人をパニック一歩手前まで追い詰めているその虫の名は、トコジラミ。かつては「南京虫」と呼ばれたカメムシ目に属する体長5ミリから8ミリの昆虫で、刺されるとその痒みは激しく、一晩中眠れないほどのものだという。
戦後は殺虫剤の普及などで我が国から姿を消したかのようにも見えたこの害虫、なぜここに来て被害が広がっているのか。
「コロナ禍が明けてインバウンドが回復し、海外から持ち込まれた可能性が指摘されています。海外に出かけた日本人が持ち帰ってきてしまったケースも多いとも言われていますね」
このように話すのは50代のテレビ情報番組関係者だ。彼はこう続ける。
「ホテルや漫画喫茶などでトコジラミの被害が続出していまして、皆さん駆除に躍起になっています。駆除業者さんのサイトなどを見てみますと、最近では一般家庭からの駆除依頼も多いと言いますから、日本中に蔓延しつつある状況かもしれません」
さらに悪いことに、10年ほど前から薬剤耐性を持つスーパートコジラミも出現しているという。
「殺虫剤で死なないって、それ本当に虫なの?なんて思ってしまいますよね(苦笑)」(同前)
いま、日本で何が起きようとしているのだろうか?
首都圏を走る「JR線車内」で目撃されたトコジラミ
そんな中、X(旧Twitter)にこんなポストが投稿された。
妻が帰りの電車のシートにトコジラミが居るのを発見してからガラガラだけど怖くて2人して立って帰ってる????
イベントで疲れてるのに…?? pic.twitter.com/2f424SD6AP— ひろ☆くま (@PrectiveGallery) March 10, 2024
妻が帰りの電車のシートにトコジラミが居るのを発見してからガラガラだけど怖くて2人して立って帰ってる
イベントで疲れてるのに…
上野から乗車した宇都宮線でしたのでもう都内のどの路線に生息していてもおかしくない様な気がします💧
鉄道会社には報告済みですので手遅れになる前に早急に対策してくれることを切に願います🙏— ひろ☆くま (@PrectiveGallery) March 10, 2024
上野から乗車した宇都宮線でしたのでもう都内のどの路線に生息していてもおかしくない様な気がします💧
鉄道会社には報告済みですので手遅れになる前に早急に対策してくれることを切に願います🙏
投稿者によると、トコジラミを発見したのは「上野から乗車した宇都宮線」の車内で、これにネットユーザーは大きく動揺した。
《もう座席に座れないじゃないか》
《どんなに疲れてても座ったら終わりや》
《混雑路線でいつも座れない自分はむしろ勝ち組》
しかし、である。このトコジラミ目撃情報が真実で、投稿者の「もう都内のどの路線に生息していてもおかしくない様な気がします」とのポストが杞憂に終わらず現実のものとなってしまった場合、「席に座らないようにする」という努力は無駄だ。なぜならトコジラミは、満員電車内で服から服へと移動してしまうからだ。
「トコジラミを自宅に持ち込んでしまったら終わりですね。とにかく繁殖力が強いんです。夜も眠れないほどの痒みに苦しめられた挙げ句、業者さんに駆除を頼むとワンルームでも10万円ほどかかる場合もありますから、絶望的ですよね」(同前)
今まさに、東京23区520万世帯がトコジラミに侵略される寸前の状態であることに間違いはないだろう。
トコジラミを巡る2つの「テロ説」
そんなトコジラミ騒動を、「テロ」と結びつける見方もある。さまざまな週刊誌での執筆経験を持ち、現在も独自の取材を続ける50代の男性ライターによると、2つの説があるという。
「1つは“情報戦”ですね。“心理戦”“認知戦”と言ってもいいと思うのですが、『日本や東京のイメージダウンを狙って、実際には大量発生していないトコジラミを『大発生している』と情報拡散する手口です」
そう話すと、“実例”を挙げてくれた。
「フランスで23年の秋にトコジラミ蔓延騒動があったのですが、1日にマクロン政権の閣僚が『トコジラミの蔓延を、より深刻なものに見せかけてフランス国内を混乱させるため、ロシアを拠点とするアカウントがSNSで情報を拡散させた』とプーチン政権を批判したんです。ロシアは情報戦が得意な国として知られていますから、十分にありうる話ではないでしょうか」
実際にXには、以下のようなポストもある。
電車内でトコジラミを見つけたというポストが拡散されていますが、安易な拡散は気をつけてください。先日でのフランスでのトコジラミ騒動では複数の主要メディアが「ロシアが情報の拡散に関与していたとフランス政府が発表」「結局、大量発生したかどうかはわからないまま」と報道しています。 pic.twitter.com/Eae9Lucmcz
— maku (@maku94483) March 10, 2024
とは言え、日本国内でトコジラミの被害が拡大しているのは、各種報道や報告からもまず間違いのない事実。
そこで持ち上がってくるのがもう1つの説、『敵対国による“首都圏電車内トコジラミ散布テロ”』の可能性だという。
「例えば北朝鮮からミサイルが発射されても、国民のほとんどは『またやってるわ』くらいの受け止め方で、通勤や通学といった日常生活に支障が出ることはまずありません。なんなら『連休明け直前に会社に撃ち込んですべてを破壊してほしい』という人もいるほどじゃないですか」(同前)
さらに言えば、自民党政権の支持率が低下すると、まるでその回復を祈願するかのようにミサイルが発射される、などという説が広まっているのも事実だ。
「そんなミサイル発射と比べれば、電車内へのトコジラミ散布テロは現実的な脅威になりますし、何より敵対国からすれば“コスパ”が良すぎます。金属探知機も反応しないので対策はまず不可能、持ち込み放題&繁殖させ放題で日本国民に大ダメージを与えることができるとなれば、“生物兵器”としてあまりに優秀と言わざるを得ません」
確かに、妙な説得力がある。我が国の政治家たちは、裏金で毎晩遊興に耽ったり女性ダンサーにチップを口移ししている場合ではない。議員先生の移動手段は主に車だが、そのシートにもトコジラミの魔の手は確実に迫っているのだ。