共働きで子育てをする家庭は一昔前に比べて増え、それにともなって家族のニーズも変化してきています。そんなイマドキの家族へのマーケティングのヒントをデータに基づいて紹介する一冊を、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが今回ご紹介しています。
【豊富なデータで知る「共働き家族」の実態】⇒『共働き・共育て家族マーケティング』
ジェイアール東日本企画イマドキファミリー研究所・著 宣伝会議
こんにちは、土井英司です。
本日の一冊は、さまざまなデータから今どきの「共働き・共育て」家族の実態を明らかにしようとした、マーケティング書。
著者は、広告会社である株式会社ジェイアール東日本企画のプランニングチームです。
メンバーが全員フルタイムで働く共働きの子育て経験者で、豊富なデータで共働き家族の消費実態を明らかにしています。
メディア接触、食事、買い物、お出かけ、子育て、お金…。
「食」に関するデータが多い印象ですが、データをパラパラ眺めているだけでも、商品開発・マーケティングのヒントが浮かんできます。
これからの時代、夫婦共働きはスタンダードになるので、本書で示された消費実態は、基本として押さえておきたい。
本書でも、<最新の調査では共働き世帯の数は専業主婦世帯の約2・8倍>と紹介しています。
共働き家族が何で悩んでいるのか、どんな商品・サービスがあれば助かるのか、はっきり見えてくるのが特長です。
専業主婦と比較したデータを見ると、明らかな行動・意識の違いがあるのが面白かったです。
なかでも、「考えなくて済む」が忙しい共働き家族への訴求ポイントになるという話は勉強になりました。
商品開発・マーケティングに関わる人は、本書で示されたいくつかのキーワードをもとに企画すれば、成功確率が上がると思います。
出版にも役立つ話がいくつかあり、出版業界人にもおすすめの内容です。