大変な仕事は“ラスボス”に見立てる。職場に「ゲーム感覚」を取りれると仕事が楽しくなる訳

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終わらせなければいけないとは分かっていても、どうしても気が乗らない仕事。そんな、できれば先延ばしにしたい仕事を「楽しく進める」方法は存在するのでしょうか。今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』では、「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川さんが、人の行動を変える「仕掛学」の考え方と具体例を紹介。その上で、仕事を楽しいものに変える簡単かつ効果的な方法を自身の経験を交えつつレクチャーしています。

嫌な仕事を攻略するための、たった1つの考え方

「仕掛学」という言葉をご存知ですか?大阪大学・松村教授が提唱する「ついしたくなる」仕掛けの力のことです。

例えば、歩くのが面倒だからとパートナーに駅まで車で送ってもらっていたのに、万歩計をつけた途端に最寄り駅まで歩いて通うようになった。

さらにエスカレーターを使わず、階段を駆け上るようになり、最終的には会社の最寄り駅の1つ手前で降り、会社まで歩いて通うようになった。

焼肉、寿司、ピザ、天丼、焼き鳥……満腹中枢に達するまで好きなものを食べ続けていたのに、食べたものを記録するレコーディングダイエットを始めた途端、品数も減り、腹八部に抑えられるようになった。

大好きなラーメンを週2回は食べ、毎晩アルコールを飲んでから寝ていたのに、血圧を毎朝図るようになった途端、塩分を控え水分をとり運動もするようになった。

万歩計をつける、食べたものを書き出す、血圧を測る。

記録して視覚化するというたったこれだけのことで、人は今まで実行できなかったことができるようになります。

ゴミで散らかっていた公園に、ゴミを捨てると「ゴォ~ル!」と、叫ぶゴミ箱を設置したらポイ捨てが激減し、公園がきれいになった。

階段を踏むとピアノの鍵盤のようにドレミの音が出るようにすると、エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を上り下りする人が増え、消費電力の節約ができた。

ゴミ箱にゴミを捨てることも、階段を上り下りすることも、変わったわけではありません。ちょっとした仕組みやアイディアで、人は自ら動けるようになるのです。

こうして工夫次第で、つまらなかったり大変だったりすることも、楽しみに変えることができます。

仕掛学は好奇心と仕組みを上手に組み合わせたもの。わたしは「ゲーム感覚」を仕事にも持つことが大切だと思っています。

ゲーム感覚を身につけると、自ら率先して、楽しく動けるようになります。万歩計も体重計も血圧計も毎日計測して、昨日の自分と勝負する。1ヵ月でどんな状態になったかを比較する。健康になった自分、痩せた自分、レベルアップした自分を喜ぶ。数字はウソをつかないので、客観的に判断もできて楽しいですよね。まさにゲームです!

何度言っても部屋の掃除をしない兄弟に、10分間の制限時間を与え、どちらがきれいに部屋を片付けるかを競わせると、すごい勢いで掃除を始めます。

高校時代に生鮮食料品を運ぶバイトをしていました。最初はつまらなくて辞めることばかり考えていましたが、バイト先の友人と、コーヒーを賭けてどちらが早く商品を運べるかを競っていたら楽しくなって続けることができました。

掃除をすることも生鮮食料品を運ぶことも変わりはありません。どちらも競い合うゲームに変えたのです。

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