「レバレッジ(leverage)効果」とは自分のお金ではなく負債を活用してテコにして資産を増大する方法で「テコ効果」とも言う。例えば、10億ウォンで1億ウォンの利益を上げ、利益率が10%になる投資対象があると仮定しよう。ここに5%の利子で10億ウォンを借りて20億ウォンを投資すれば、2億ウォンの利益を上げることになり、5,000万ウォンの利子費用を除いても1億5,000万ウォンの利益が発生する。同じ資本でより多くの収益を上げることになるわけだ。このように利子費用より高い収益率が期待される時、負債を活用して投資するのが有利だ。
しかし、不利な点もある。負債を過度に発生させて投資をすることになれば、利子費用が上昇したり不況などで投資対象の価格が下落する時に耐えにくくなり、むしろ自己資本を早く使い果たす結果を持たらすこともある。資産の絶対レベルが低く、資産を早く増やしたい場合、レバレッジ効果を活用しようとする傾向が強く作用する。
不動産景気上昇に早く便乗するために最大限負債を発生し住宅を購入した「ヨンクル族(有り金全部を叩いて金を集め家を買う若者)」たちが最近ストレスのため大変な時間を過ごしているならばレバレッジ効果の副作用と言える。不動産、株式、暗号通貨など価格が変動する対象に投資する際には、耐えられる範囲でレバレッジを慎重に使用する必要がある。家を買ったはいいが価格がダウンし借りた金に対する利子を払わなければならないとすれば本末転倒だ。
若い頃を客観的に振り返ってみると、今よりずっと経済的に厳しい状況だった。しかしその当時は困難で大変だと思って生きたことはないように思う。それまで以上に良い未来のために目標を設定し、その目標を達成するために生きていたと思う。
目標に向かって努力していると、時間の差は少しあるかもしれないが、いつかは達成される「目標設定の効果」というものもある。目標設定自体が肯定的で、人生を楽観的に生きるようにする原動力だ。ますます良くなる世の中で、より良い人生を享受できるようにしてくれるだろう。未来を楽観しながら現在の生活に努力すれば、相応の結果は自然についてくる。
100 歳時代であるだけに、多くの人に十分な時間と機会が与えられている。若い世代ならなおさらだろう。消極的で自嘲的な態度で生きるのでなく、幸せな未来を夢見て生きていけるよう積極的な心をもつように努力しよう。(韓国日報、キム・ジンウン=NHWMマスターズ首席専門委員(NH投資証券100歳時代研究所長によるコラムより)
image by: Shutterstock.com