麻生太郎副総裁が「トランプとの会談」で掘る墓穴。「6月解散」もくろむ自民党に“凶人の情念”を浴びる覚悟はあるか?

 

「口止め料裁判」で窮地、トランプ氏の苦しい事情

そのトランプですが、現在はNY地検が起訴した「口止め料裁判」で火だるま状態になっています。これは、トランプの抱える4つの訴訟の中の1つですが、他の3つ、「連邦議会襲撃の扇動」「機密文書の大量持ち出し」「経営企業の乱脈経理」と比べると、比較的「微罪」であるという評価があります。

また、「こんなことで起訴した」というのは、かえって支持者を団結させたので民主党側としては「作戦ミス」という声も聞かれます。といいますか、日本でのアメリカ評論の中では、そのような意見が目立っています。

ですが、ロジックとしては大王製紙の井川意高元会長の事件と同じであり、会社のカネを個人的に流用したのであれば、後で返却するつもりだったと強弁しても、金額によっては背任になるわけです。

また、井川氏の場合はギャンブルで作った欠損補填であったのが、トランプの場合は愛人への口止め料だということで、不法行為としては構図は同じです。

さらに言えば、これはNYの州地区検事として、州法に基づく正当な起訴がされたケースです。

ですから、仮に「そんな起訴をしたら、支持者が結束して政治的にはトランプに有利」だからとして、バイデン大統領などが起訴を撤回させようとしても、出来ません。連邦政府による州司法への介入になるからです。

また、仮に有罪が確定した場合には、トランプが大統領になって、自分で自分を恩赦しようとしても、連邦政府職員である大統領には州法廷の判決を無効にする権限はありません。

ということで、いわば運命の導くままに進行しているのが、今回の裁判です。裁判の序盤戦では、陪審員の選任が行われましたが、「政治的に中立」だと宣言した人物だけが選ばれるという異常な進行となりました。

そんな中で、日に日に裁判の内容は注目度が増しています。

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