保守王国の衆院補選で自民が惨敗。ジャーナリストが政治の遺産「ベタ踏み坂」の雄大さを思い出しながら考えた政治のあるべき姿

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私が住んでいた江戸川区は、旧江戸川を挟んで千葉県と接するが、千葉と東京に架かる一般の人が通れる橋は5。

江戸川区内にある新中川に架かるのは15。

この2つ数字は後者が前者の4分の1の距離にも関わらず、大きな差がある。

川を挟んでも住民が行きかい、生活の利便性を向上させるのは大切な政治の仕事ではあるが、何が適正かの議論は成熟しているとはいえない。

政治家が公共事業に関わりすぎなのか、積極的に関わって大型工事を獲得する予算付けに貢献するべきなのか、その役割も政治倫理を考えるプロセスとして、熟議されるべきなのだろう。

橋にはロマンがある。橋には2つのものを結ぶ役割から、何かが始まるポジティブな雰囲気をまとっている。

江戸川区に住んでいた時には区内にある100以上の橋をランニングで渡るというミッションを課して、楽しく走り切った爽快感は橋へのポジティブな思いから生まれた感覚だった。

海外にいけば、有名な橋を渡ったり、見たりしながら、人が渡る、という機能以外の物語を想像してきた。

ニューヨークのマンハッタンブリッジは歌や映画に何度も出てくる文化を感じさせ、ソウルの漢江に架かる橋は高度経済成長の影響の手抜き工事で崩落事故が起きた。

東南アジアにいくと日本の政府開発援助で架かる橋がある。

橋の物語は橋の数ほどあるのだろうが、島根の江島大橋は王国だからこそなしえた日本一の橋であり、これは政治の遺産なのかもしれない。

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障がいがある方でも学べる環境を提供する「みんなの大学校」学長として、ケアとメディアの融合を考える「ケアメディア」の理論と実践を目指す研究者としての視点で、ジャーナリスティックに社会の現象を考察します。

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