なぜこれらの事件がよぎったかというと、まずは、那須焼損2遺体事件の実行犯だという20歳の青年のうち一人の言葉だ。彼がTikTokに出ている画像をみて愕然とした。「世の中、顔と金です」と笑いながら飄々と言ってのけている。この軽薄な言葉が数百万円を得るために一生を棒にふった言葉だ。
そして、新宿タワマン殺人事件。事件の詳細はあえて書く必要はないと思うが、ストーカー殺人といわれているこの事件。SNSでは被害者の女性は超美人だと囁かれていたという。
美人やイケメンに価値を感じて犯罪までに発展するこのホワイト化されてきた社会。確実に汚いものは排除され、美しくて綺麗なものには価値があるという傾向が強くなってきている。それが事件性を帯びてまで証明されてきたということだろう。
以前も書いたが、岡田斗司夫氏が説明している「ホワイト化社会」とは、徐々に清潔で、汚れや衛生面での問題を避けることを重視する社会を指す。
このような社会では、人々の意識が変化し、他人や社会への配慮がより重要視されるようになっていく。
具体的な例としては、コロナ禍によって人々の意識が変わり、マスク着用や手洗いなどの感染防止措置が当たり前になるなどが挙げられるだろう。
また、社会的な常識も変化し、不潔な発言や行動が容認されなくなり、遠慮なくSNSで叩かれ排除されるのだ。松本人志さんやジャニーズ問題しかり。
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この変化は、子どもたちにも影響を与える。将来の世代は、より清潔化は加速され、より綺麗な他者への配慮を重視する傾向が見られるようになると考えられるし、その兆候はすでに出てきたように感じる。
本音は違っても、だ。ここが重要。本音の腹黒さを押し殺し、建て前を潔癖にしていくこともホワイト化社会の在り方の一つになろうとしている。
しかし、暗くて闇めいたばかりの未来ではないと思う。いや、そう思いたい。
というのは、人間だれしも時間の経過は止められない。イケメンで一世を風靡したあのキムタクでさえ劣化するのだ。
確かに!人口高齢化に関しては、2034年までに米国は歴史上初めて高齢者の数が子供の数を上回るという新たな節目を迎えることになる。米国国勢調査局は、65歳以上の人口が7,700万人に達し、18歳未満の子供の数が7,650万人に達すると予測している。
世界で最も高齢化が進んでいる日本では、4人に1人以上が65歳以上。この人口動態の変化は世界的な現象であり、世界中の国で人口に占める高齢者の規模と割合が増加しているのだ。
これらの統計は、出生率の低下と長寿化の影響を反映した、世界中の人口動態の大きな変化を浮き彫りにしている――(メルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2024年5月18日号より一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録下さい)
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