「叱らない」は、もうやめませんか。“温室”状態の学校教育を受けた子どもたちの悲しい末路

 

話を子どもに戻す。

何かにつけて自分からやろうとしない。これは「自立心」の問題であり、家庭教育の領分である。やる場を提供するのが学校の責任領分であり、やるからやらぬかまでは責任をもてない。

逆に、自立心ある子どもが存分に自分の力を発揮できる場を提供するのが学校の仕事であり責任である。例えば簡単すぎてつまらない、待たされてばかりの授業は、ここの責任を果たしていないといえる。

究極に自立してくると、全ての学びが自分のためだとわかり、全てに感謝する子どもになる。自分のために学び、そこによって得た力を社会の役に立てようとする子どもである。教育基本法の目的に完全合致した子どもの状態である。

真逆方向の最悪状態が、全てを他人のせいにして、文句ばかりを言い、学ぶことを放棄する子どもである。自分のために世界があると勘違いしていて、思い通りにならないと暴れるかふてくされる。完全な教育の失敗である。

温室育ちは、このダメな方向へ行かせる可能性を大幅に高める。しかし世界は、温室ではない。逆にこの世界を温かいものにする子どもたちを育てるのが、教育の使命なのである。(ちなみに温暖化問題の話ではない。)

学校の温室化をやめよう。もっと、子どものもつ強さを信じて、たくましく育てよう。保護する割合を減らして、自分で生きる割合を増やそう。

不親切教育のススメ』の主張は、これからまだまだ広めていく必要がある。

学校の温室化を食い止めることで、逆に教育が本当に温かいものになっていくのではないかと考える次第である。

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