日本に住んでいる限り、避けることができない自然災害。そこで重要となってくるのは普段からの備えですが、糖質を制限せざるを得ない生活を送っている人はどのような食品を備蓄すればいいのでしょうか。今回のメルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』では糖尿病専門医で糖質制限食の提唱者でもある江部康二さんが、常温保存が可能で糖質制限実践者が口にできる非常食を列挙。自身も常時ストックしているというお勧め飲料の商品名も紹介しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:災害時、非常時の糖質制限食
内臓脂肪と脂肪肝、アルコールと糖質制限食の関係について その2
Question
最近の豪雨や大地震の頻発で、心配な事があります。
避難所の非常食は炭水化物がメインかと思います。
私は1年間糖質制限を継続しているので、自宅に非常食を備蓄するなら炭水化物ではなく、高タンパク質メニューを買い置きしたいです。
どのような非常食を購入すればよいでしょうか?
江部先生からの回答
仰る通り、災害時に避難所に届けられるのは、菓子パンやおにぎり、カップ麺、レトルトカレー、パックご飯、クッキー、クラッカーなど、炭水化物がほとんどだと思いますので、糖質セイゲニストにはNGです。
従って、備蓄しておくのが一番で、備えあれば憂いなしです。
災害に備える食料の備蓄ですが、冷蔵庫も使えなくなると仮定して室温保存でOKなものがいいですね。
ナッツ類、ビーフジャーキー、サラミなどは、糖質制限OKです。天日干しのスルメ、ゲソ、貝柱、めざし、鮭とば、干し海老などの干物もOKです。
コンビーフ、ツナ、マグロ、カツオ、サバ、カキ、ホタテ、ムール貝、豚肉などの缶詰もOKです。蒲焼きのタイプの缶詰は甘く糖質が多いので、NGです。必ず糖質や炭水化物の量をチェックする習慣をつけましょう。
たけのこ、アスパラガスなどの野菜缶詰もOKです。大豆の缶詰もあります。
グリーンピースの水煮は100g中13gくらいの糖質ですが、非常時にはよしとしましょう。
あと、水のペットボトル(2リットル)10本の備蓄もあると安心です。
「グリコ アーモンド効果 砂糖不使用 アーモンドミルク」は常温保存可能で、200ml(1本)あたり糖質0.9g、賞味期限が製造日より230日と長く、室温で保存可能で、なかなかの優れものです。
豆乳も賞味期限が半年ほどの長いものは、殺菌温度が高く130度から150度で加熱されて完全な無菌化の状況で、光と空気を遮断できる容器に入れられます。それで半年という長い賞味期限と常温保存が可能となります。完全滅菌ですので、全くの無添加で、糖質は100ml中に2.2gくらいです。
なお、災害時でも牛乳は手に入ると思います牛乳は、100ml中に5gの糖質なので、400ml飲んでも、糖質は20gです。平時は、アーモンドミルクや豆乳に比べると糖質含有量がやや多いので、少量にとどめた方がいいのですが、非常時や災害時は、手に入りやすい牛乳でしのぐのもありと思います。
私は、低糖質のナッツやお摘まみになる缶詰や干物は、常時、備蓄しています。豆乳も常時、備蓄しています。アーモンドミルクも常時、備蓄しています。
この記事の著者・江部康二さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com