普段は売り上げがあまりないのに強化商品だけが売れるお店、不思議ですよね。なぜそんなことが起きるのか、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが説明しています。
強化商品が売れる理由
強化商品ってありますよね?
強化商品は、ある程度の期間を区切って、「この期間はこれを売りましょうね」と決められたような商品のことです。
新商品が出た時や、企業として力を入れたい肝入りの商品が出た時などによく強化商品扱いになり、店舗へ通達されます。
場合によっては社内コンクールにして、各店で売り数を競うということも。
こういう強化商品に関して、普段はそこまで目立った売り上げじゃないのに、やたら強化商品だけは売れるという店がたまにあります。
普段から売っている店ならわかりますが、普段売れていないはずの店でどうしてそんなことが起こってしまうのでしょうか。
たまたま強化商品がハマったということもあるのかもしれませんが、僕は「やることが明確になった」ことが大きな理由になっているのではないかと考えています。
店全体だけでなく個人で見てもそうですが、やることが不明確な時というのは売り上げは上がりにくいものです。
モチベーションへの影響もありますが、何より目的が明確になっていないため達成のための手段も不明確になることが要因でしょう。
目指すべき山の頂上がどこかわからないままで、登山を始める人はいません。
それと同じで、目指すところが見えないままで何となく日一日を過ごすことが多い店では、売り上げは上がりにくいのです。
それが強化商品が出てくると途端に、「あそこを目指すんですね」とわかる。
すると、そのための手段を出す力はすでに持っているために、急に強化商品だけは売れるという現象が起こるわけです。
もしこういう店に勤めていたり、自分自身や周りのスタッフにこういう人がいるとしたら、これは大きなチャンスだと言えます。
目的さえ明確になれば売る力を持っているからです。
強化商品を会社から指示された時だけに留めるのではなく、普段から強化商品のように目的が明確なものを作ることができれば、その店や人は売ることができます。
強化品として商品を決めてみても良いかもしれませんし、全く別の目的を決めるでも良いでしょう。
結局の問題点は、「やることが明確になっていない」ことにあるのですから、そこをクリアすれば良いだけなのです。
ひとつで良いので、目指すべき目標や目的を作ってみましょう。
劇的に変わるチャンスになります。
今日の質問&トレーニングです。
1)自店の現状は、やるべきことがスタッフ全員で明確になっていますか?
2)もしそうでないとしたら、6月の残り半月ほどで明確に目指すべき目標を定めてみましょう。
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