二つ例を挙げましたが、トランプの言動は、基本的に「プーチンを喜ばすことばかり」です。
私は、二人の関係は、プーチン >>> トランプ だと見ています。なぜでしょうか?トランプの言動は、ほぼすべてプーチンを喜ばす内容になっている。その一方で、プーチンがトランプを喜ばせる何かをしたことはないからです。
しかし、トランプの一期目、米ロ関係はほとんど好転しませんでした。なぜでしょうか?
一期目、トランプは「アウトサイダー」と思われていました。共和党内でも、トランプがあまりにも親プーチンであることに反対する人が多かったのです。しかし、一期目、そして2020年の選挙でバイデンに敗れてから4年間で、トランプは「共和党主流派」になることに成功しました。だから、彼が返り咲いて、「ウクライナ支援を止める」「ロシアと和解する」といえば、そうなる可能性が高いのです。
ここまで、
- プーチンとトランプの関係は、プーチン >>> トランプである
- トランプは、「アメリカファースト」だが、言動はプーチンが喜ぶ内容ばかりである
- トランプ一期目は、共和党内にも「反ロシア派」が多く、ロシアと和解できなかった
- しかし、トランプはすでに共和党の主流派になっているので、二期目にはウクライナ支援を停止したり、ロシアと和解したり、好きに動ける可能性が高い
- トランプが安倍さんと仲良しだったのは、「一番最初に会いに来てくれたこと」「二人ともゴルフ好き」などの要因もあるが、「根本的理由」は、安倍さんとプーチンが仲良しだったことだろう
そして、岸田さんとプーチンは、ウクライナ問題をめぐって「絶縁関係」にあります。ということは、岸田さんとトランプの関係も悪化する可能性が高いのです。つまり、「日米関係も現在より悪化する可能性が高い」となります。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2024年7月17日号より一部抜粋)
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