社会構成員の全般的な認識も問題だ。彼は「私たちの社会の支配的な意識自体が債権者中心になっている」と話した。「借りたから返さなければならない、この常識だけがあって所得と財産の範囲内で正常に返さなければならないという常識が存在しない」と指摘した。
「許認可を受けた金融機関を第1金融圏・第2金融圏に区分し、その他には貸金業者・私金融業者・私債業者と言うけれど、言葉はちがえど同じ意味ですよね。第2金融圏がマジノ線になるようにしなければなりません。」
彼はこれまでに 3000人以上を相談した。つらい記憶も多い。相談電話をしていて「子供が泣いている」として、電話をかけなおすと言っていた子供の母親が連絡が切れたまま命を絶った。
新型コロナウイルス感染症の時期に訪ねてきて相談を受け、2億ウォンを私債業者から返してもらった青年も周辺の人々に負った心の借金に勝てず、この世を去った。
ソン局長は「実は4年前に(後援が途切れ)民生連帯事務室を閉めなければならなかったけれど、閉めなかった理由がその青年のためだった」として「明るく笑いながら(事務室のドアを)入ってきたんだ」と回顧した。「元気に生きながら心の借金を返していけばよかったのに、それを乗り越えることができなかったんです。」
資本主義のどん底で苦しんでいる人々を救済するのは簡単なことではない。ソン局長は「大変な時もあるが、メンタルは弱くはない」という。[韓国日報参照]
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