医学的要因以外の環境や生活が「自死リスクに影響がある」という研究結果

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医学的な要因とは別に、環境や生活要素によって「自死のリスクが増加する」という研究結果が発表されています。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』が詳しく紹介しています。

環境や生活から受ける自死のリスク

◎要約:『若年における自死の企図が生じる危険性は、医学的要因とは別に環境や生活の(エクスポソーム的な:羊土社の外部サイトリンク)要素によって影響を受けている可能性がある』

今回は、環境からの様々な暴露やどのような生活を送っているのかによって、自死企図の危険度がどのように影響を受けるのかを調べた研究をご紹介します。

3つの大規模若年コホート(研究対象の集団)における環境や生活様式の要因を用いた自死企図危険度の分類
Classification of Suicide Attempt Risk Using Environmental and Lifestyle Factors in 3 Large Youth Cohorts

アメリカとイギリスに属する大規模な研究対象の集団(コホート)に関するデータを元にしており、合計で40,364人(それぞれの集団によって異なりますが、平均12~17歳の若年の集団)が分析の対象となりました。

環境や生活の影響を調べるために、エクスポソームの考え(アメリカ疾病予防管理センターの外部サイト)に基づく尺度(exposomic scores)を用いており、これは環境からの化学物質や生活様式によるストレスなどを多面的に捉えた累積尺度となっています。

今回は、このエクスポソーム尺度が、どのように自死の企図リスクに影響を与えたのか大規模に調べた研究になっています。

結果としては、大まかに言って、他の医学的な要素とは別個に、このような環境・生活的要素が自死の企図が起こる危険度に明らかに影響を与えており、これは疾病に罹患しているか否かに関わらず当てはまっていました。

自死のリスクに関して環境・生活等の多くの側面から、長期の時間軸で検討する必要を感じる内容でした。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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