ハングル校歌に甲子園が汚された?京都国際初優勝で「選手に罪はないが…」批判が急増。高校野球の「政治利用」めぐり議論白熱

2024.08.23
by 東山ドレミ
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夏の甲子園で、京都国際が関東第一を2-1で破って初優勝した。決勝にふさわしい大熱戦だったが、SNSでは「選手たちに罪はないが、京都国際を素直に祝福する気分になれない」といった投稿が急増。同校の校歌を発端に“高校野球の政治利用”をめぐる議論が活発化している。

夏の高校野球、京都国際が初優勝も「選手たちに罪はないが」批判急増

第106回全国高校野球選手権大会の決勝戦が23日、甲子園球場で行われ、京都国際高校(京都代表)が関東第一高校(東東京代表)を延長10回タイブレークの末2-1で破り、春夏通じて初の優勝を果たした。試合は白熱の投手戦となり、どちらが勝ってもおかしくない紙一重の熱戦に観客らは惜しみない拍手を送った。

ところが、試合終了直後からX(旧ツイッター)では、「京都国際の初優勝を祝福する気分になれない」という趣旨の不穏な投稿が急増した。

《なぜ夏の高校野球で外国が優勝?選手に罪はないが、さすがにおかしいだろ》

《夏の甲子園で京都国際が初優勝。球児たちに罪はないが、正直いい気分はしない》

選手たちに罪はないが、腹が立つから校歌の前にチャンネル変えた》

頑張った生徒たちに罪はないけど、あのハングル校歌には罪がある》

《神聖な甲子園が韓国に汚された。選手に罪はないが最低の結果になった》

球児に罪はないが、政治的主張が盛り込まれたあの校歌は看過できない》

これらの投稿の多くは、お約束のように「選手(球児、生徒、子ども)たちに罪はないが」という“但し書き”がついているのが特徴的だ。

韓国語の校歌が「高校野球の政治利用」と批判されるワケ

選手たちに罪がないとすれば、人々は誰のどんな“罪”を問題視しているのだろうか。ネットメディア編集デスクが説明する。

「京都国際高校の校歌は韓国語で、その歌詞に“東海(トンへ)”という言葉が出てきます。これは日本海の海域を指す韓国側の勝手呼称で、韓国政府は長年、日本海の呼称を“東海”に変更するよう国際機関や各国に働きかけてきました。わが国や国際社会においては、すでに『日本海』の呼称が定着しているため無茶な要求でしかないのですが、甲子園で京都国際が勝つたびに、この“東海”という言葉を含むハングル校歌がNHKなどで放送されることになる。これを韓国による“高校野球の政治利用”であると警戒する人々が、京都国際の初優勝を素直に喜べないと嘆いているわけです。とはいえ、野球に打ち込む球児たちを叩くのはさすがに気が引けるため『選手たちに罪はない』が前提になる。じゃあ誰が悪いのかというと、韓国政府、日本政府、NHK、高野連、学校など、人によって批判の矛先は様々のようです」(ネットメディア編集デスク)

京都国際の前身は在日韓国人向けの民族学校だ。1947年に京都朝鮮中学として開校し、1958年に京都韓国学園として学校法人認可を受けた。その後2004年に学校教育法上の一条校として一般に門戸を開放。近年、男子生徒の多くは野球部員となっており強豪校として知られる存在に。そのようなルーツから校歌は現在も韓国語になっているが、甲子園に登場するたびにネットで炎上する状況となっている。

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