「小泉進次郎首相」に賭ける自民議員の自己中すぎる本音とは?日本の未来より俺の議席、総裁選「権力闘争」の舞台裏

 

迷言?世襲?だから何。議員50名が推す「小泉進次郎の利用価値」

戦いにおいて、敵の嫌がることをするのが要諦だとすれば、手間をかけずに刷新感を偽装できる小泉進次郎氏をトップに据えようとするのは、理にかなっている。ボロが出ず、人々の目がくらんでいるうちに素早く総選挙を行って、まんまと勝利を手にするという方策である。

しかし、それは短期の戦術ではあっても、長期を見据えた戦略とは言い難い。

言うまでもなく、小泉氏は世襲議員の典型的存在だ。父、純一郎氏の敷いたレールに乗って、ここまできた。言動にも不安がある。なんとなく発言がカッコよく聞こえても、字にしてあらためて読むと何が言いたいのかわからない。そんな“進次郎節”の主が総理になったら、いずれ問題が起きるだろう。

それを承知の上で、とりあえず勝ち馬に乗ろうとする動きは、推薦人たらんとして我先に集まった議員の数に表れた。なんと、50人近くに及んでいるという。むろん、本人がそう言っているのではなく、支援者が漏らしたのだが、ダントツの数字である。当然のことながら、他の立候補予定者の場合は、そうスムーズにはいかない。

そもそも、自民党国会議員にとって、総裁選への出馬は、総裁になることだけが目的ではない。全国的なメディア露出の機会を得る絶好のチャンスなのだ。それは知名度を高め、将来の選挙で支持を増やすことにつながる。党内での地位を確立し、影響力を拡大するための手段としても有効だ。

党本部は今回、派閥の縛りなき総裁選を演出すべく「自由に立候補し、 闊達な論議を」と呼びかけた。それに応え、12人にも及ぶ国会議員が立候補の準備を進めている。

だが、その全員が出馬の条件である20人以上の推薦人を確保できるかどうかはわからない。

20人を確保できたと思っていたら、他陣営からの引き剥がしにあい、届け出の期限に間に合わないケースも予想される。過去の総裁選において、しばしばみられたことだ。今回も、熾烈な推薦人争奪戦が繰り広げられている。

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