値上げをしたらもう戻れない。飲食店が値上げを決意する前にすべき3つのこと

 

■理論原価率と実際原価率の差異

理論原価率:33%(上記エクセルより)

実際原価率:36%(試算表より)

ロス原価率:3%

もしこうなった時にやるべき事は、全体に値上げじゃないですよね。この3%の差異を調べていく事です。

今年のご支援先も色々とありました。

・夏場の厨房が暑く廃棄の多いラーメン業

・人により歩留まりの差が生じるとんかつ業

・在庫過多により廃棄の多い蕎麦業

・ちょっとずつ多く盛っていた焼肉業

などなど。色んなケースはあれども、

・廃棄ロス

・ポーションロス

・歩留まりロス

・商品開発ロス

・賄いロス

・サービスロス

基本的には上記に集約されてくる訳です。

最初は同業種で展開していても、店別で理論原価率もバラバラですし、ロス原価率もバラバラになります。

しかしちゃんと上記の数値を追っていけば、必ず改善していくので、その背景で仕組み化とノウハウ化。

ここを形にしたいですね。

■強化商品のおすすめ

同業態を展開されるご支援先。

A店:20.6%

B店:23.7%

C店:22.7%

D店:27.5%

E店:21.9%

・・・

同業態なのにかなり大きな差異です。一つ目のロスはほぼありませんでした。

では何故ここまでの差が生じたのか?それは「売っている商品の差」でした。

・おすすめドリンクの強化

・粗利の良い商品の訴求

・〆まで提案するおすすめ力

主にこの3つ。

交差原価率高=単品原価率低×売上構成比率高

このヒットカテゴリーに当てはまっていた訳です。

月間組数辺りでどこまでその該当商品の販売ができるか。

これはある種「接客力」が試される部分でもあります。

属人性があるのも事実ではありますが、接客を重視するブランドならば、乗り越えていきたい一つです。

■粗利ミックス商品の展開

強化商品もやり切った。

その次にできるのがフェアメニュー、月替わりメニュー、新商品などの切り口でできる粗利ミックス商品の展開です。

お客様が食べられるグラム数は決まっています。大体500g程度になってくるので、この500gの中をどう組み立てるか?ですーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年9月2日号より一部抜粋、続きはご登録の上、9月のバックナンバーをお求めください。メルマガは初月無料です)

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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