(2)選挙が報道統制を生む謎
いつも日本の選挙の場合に思うのですが、選挙が公示(告示)されて、いよいよ選挙戦が本番になると、選挙情勢についても、党や候補者の公約についても、どんどん報道の内容が薄くなっていくのです。
もう深夜の地上波放送は終わりましたが、田原総一朗さんがやっていた「朝まで生テレビ」などは、選挙が始まると「別の話題」を取り上げるようなこともありました。
まったくもって奇怪千万です。選挙で民意を問う、民意は必死に投票行動を考える、候補者も政見を必死に訴える、その時期に報道の内容が急に薄くなるのです。
それもこれも公職選挙法が拡大解釈されて、メディアが萎縮しているからです。これは本当におかしなことだと思います。
例えば、公選法の適用を受けない自民党の総裁選挙は、色々な問題はあるにしても終始活発な議論がされ、報道も活発に行われた結果として実施されました。ですから、国民もある程度は納得しているわけで、石破総理には期待を込めて過半数の支持があるわけです。
ですが、例えば現在進行中の兵庫知事選挙などでは、そもそも出直しの原因となった斎藤元彦知事を巡る疑惑について「選挙が始まったら急にメディアが静かに」なっているわけです。
この選挙、告示が10月31日で投票が11月17日と信じられないぐらい「のんきな日程」になっているわけですが、告示前でも静かなのに、告示になったらどうなるのか心配になります。









