(5)政策セットの食い合わせ
選挙でなくても、いわゆるネットや活字での論戦などでもそうなのですが、日本の場合には、政策のセットメニューの中身、つまり内容の組み合わせに違和感が大アリです。
もちろん、アメリカの場合も「小さな政府論にはトランプ主義の毒ガスがセット」されている一方で、「福祉と人権には介入軍国主義がセット」ということで、食い合わせの悪いのは同じとも言えます。
ですが、アメリカの場合は一応はその組み合わせには歴史的経緯があって、そこを解きほぐしてゆくと理解は可能です。ですが、日本の場合は本当に難しいのです。
「親自由世界、自由経済と民主主義には、どういうわけか、歴史修正だとか、男尊女卑がついてくる」
「人権や思想の自由には、どういうわけか化石エネルギー依存と、アンチ経済がついてくる」
「そのくせ、前者は箱物バラマキ、人減らし、財政規律ユル目のくせに、増税への抵抗薄い」
「後者は、官公労ズブズブで、公共投資は否定的、減税主張するくせに財政規律に敏感」
ということで、理解はほとんど不可能です。
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特に文字にしてみると、財政経済政策における両派の支離滅裂ぶりというのは、まともな文明文化の香りが全くしないのです。もちろん、原因としては過去の経緯が複雑に絡み合っているのですが、政策としての整合性も何もあったものではないと思います。









