幻の衆院選候補者「松本健太」は福岡のライブバーに実在した!! 林りま、フクイケンタ…選挙制度を嘲笑う“架空AI候補”の正体を追え

 

不気味な立候補者たちの正体は?調査スタート

さらにあやしいのは、3人とも、新聞や通信社に対して、顔写真の掲載を拒否していることだ。「本人の意向により掲載しません」と表示されており、選挙ポスター以外の「顔」が一切見当たらない。

読売新聞オンライン「東京5区」候補者欄より

読売新聞オンライン「東京5区」候補者欄より

これは一体なんなのか?

新聞は、掲載にあたってかなり厳密な審査を行う媒体で、加工した顔写真は、不適切と判断されてハネられる。ネット上では、「3人とも生成AIで作った写真で、存在しない架空の候補者なのでは?」という疑惑が浮上していた。

実際、東京5区で3人の選挙活動を目撃した人はおらず、実在があやしいのだという。

だが、衆院選の立候補には、戸籍謄本とともに、公職選挙法に違反していないという宣誓書を提出する必要があり、「実在しない人間」を立候補させることはできない。

ポスターは、法令に反しない限り自由で、加工写真を使うこともできるし、先の東京都知事選ではN党が「他人に売る」行為で問題になったが……24人も候補者を立てて枠を売ったN党とは様子が違う。

SNSには、「フクイケンタ」と知人だという人もいて、彼が立候補した「経緯はわからない」としながらも、「少なくとも私の知人に名前と選挙ポスターの顔(AIぽいですが)は一致しています」と書いていた。やはり実在するのか?

というわけで、調べてみることにした。

選挙ポスターには、公職選挙法によって「掲示責任者」の住所・氏名を記載しなければならず、3人のポスターにも記載があった。まずはここを手掛かりにしてみよう。

泉美木蘭さんも寄稿する『小林よしのりライジング』

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