玉木雄一郎氏に「大平正芳の後継者」を名乗る“資格がない”当然の理由

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国民民主党の快進撃となった今回の衆議院選挙、その後に「不倫問題」が飛び出した党首の玉木雄一郎氏にも大きな注目が集まっています。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、著者で辛口評論家として知られる佐高さんが、玉木氏と宗教団体の関係や、故・大平正芳元首相の後継者アピールをしている点などについて持論を展開しています。

偽りの後継者、玉木雄一郎

渦中の人玉木雄一郎と統一教会の関係および“排除の女”小池百合子との近さをXで発信したら、100万を超える反応があった。

小池の希望の党を引き継いだのが玉木であり、玉木は“小池雄一郎”と言ってもいい存在だということが忘れられているらしい。

小池はウルトラ右翼の日本会議との関係も深いが、玉木はそれも受け継いでいる。

そう言えばアメリカの大統領に再選されてしまったトランプも統一教会を支持している。

彼が愛読しているのは統一教会関連の『ワシントン・タイムズ』で、これは『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』を連想させるネーミングである。そこにトランプと同じインチキさが表れている。

トランプはまもなく80歳だが、日本では84歳の元首相が先の衆院選で当選した。麻生太郎である。

麻生も統一教会に汚染されていて、『ワシントン・タイムズ』に全面意見広告を出したことがある。

岩見隆夫の『総理の娘~知られざる権力者の素顔』(原書房)に大平正芳の娘の森田芳子が出ている。彼女によれば大平は「風呂の中で賛美歌を歌う人」だった。そして、「70歳になったら引退する、バッジを外す」と再三口にしていたという。

その大平の秘書官だった森田一と芳子は結婚し、大平の後を継いで代議士となった森田は71歳で黙って引退した。

「びっくりした。すごく男らしかったですね。父のことが常に頭に入っていたと思います」と芳子は語っている。

森田の長男の光一は政治家にはならなかった。

芳子は継いでほしいと思っていたが、「おじいちゃんが唱えた環太平洋構想の中で、ぼくは商売がしたい」と経営者になった彼は芳子に「いまの政治なんて、ぼくがしようとしている商売よりも、もっと博打だよ」と言ったという。

大平の盟友、田中角栄の娘の真紀子も孫に継がせようとしたが、孫は断っている。見事なというか、まともな孫たちである。

問題は大平の地盤を継いだ玉木雄一郎で11月14日号の『週刊新潮』では、玉木が大平の墓参りをしたことが「ウチとは何の関係もないはずなのになんでするのか」と大平家側の不興を買ったと書かれている。遠い、遠い縁戚ではあるらしいが、大平を利用していることが不快なのだろう。

私は大平と加藤紘一を「ドキュメント師弟」で取り上げたことがあるが、何よりも玉木は大平の思想に反している。角栄と共に生命の危険を冒しても中国との国交回復を成しとげた大平は、石原慎太郎らの青嵐会に徹底攻撃された。

玉木の考えはその石原らに近い。

反日反共の統一教会に大平は非難されこそすれ、玉木のように関連の『世界日報』元社長から寄付を受けることなど考えられない。

また、大平は護憲派であり、加藤も最期までそれを貫いた。改憲の玉木は大平の“偽りの後継者”である。大平後継を名乗る資格はないのだ。

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