極めて危険な兆候。ロシア国民「ウクライナを駆逐すべき」の過激な意見を“核使用OKの証拠”と捉えるプーチン界隈

 

2025年に中国が満を持して台湾統一に乗り出すとの予想も

とはいえ、実際にトランプ大統領がどのような停戦案をテーブルにあげ、どのような采配をもって停戦を成し遂げるつもりなのかは、これもまた不確定要素なので、ふたを開けてみた時に“停戦合意”の提案内容にプーチン大統領も、ゼレンスキー大統領も、そして国際社会も驚くことになり、それがまた情勢を一変させることになるかもしれません。

ただ、イスラエルによる強硬姿勢の波及効果を過小評価している可能性があるネタニエフ首相はともかく、シリア情勢の行方や、それが及ぼす中東諸国への影響、イランの姿勢、そしてガザ情勢の行方などの中東情勢や、終わりの見えないスーダンでの内戦、くすぶり続けるアゼルバイジャンとアルメニアの緊張などが一気に相互に化学反応し、戦争が連鎖して、世界的な戦争に突入するのではないかとの懸念を示す人たちが、安全保障コミュニティで増えてきているように感じています。

そして、私はないと思っているのですが、2025年に中国が満を持して台湾統一に乗り出し、そのためには武力行使も厭わない状況が生まれると予想する人も少なからずいます。

もし台湾情勢が武力紛争を含むようなものになれば、確実にトランプ大統領のアメリカは反応するでしょうし、日本も韓国も、そして恐らく北朝鮮も、ロシアも、さらには東南アジア諸国もその戦いに巻き込まれることになります。

アメリカは反応しても派兵しないという方針に変更がないのであれば、自ずから日本などの“同盟国”の役割が拡大し、大きな安全保障上の方針変更が必要になるかもしれません。

戦争の連鎖をいかに止めることが出来るか?そのための原因をいかにして摘み取るか?

2025年は平穏であってほしいと心から願いつつ、とても忙しい一年になるだろうと、今から心構えをしています。

来週号が本年最終号になりますが、平和に2024年を締めくくれることを祈って。

以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。

(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2024年12月20日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録ください)

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