警察庁への相談数が年々増え続けている「近隣トラブル」。生活音や騒音、悪臭問題に加え、勘違いや妄想で発生してしまったトラブルも多いようです。全国では様々な問題が発生しているようですが、今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』に届いたお悩みは、自宅敷地内での“ペット排泄”迷惑行為。できるだけのことはしたという読者に対して、著者である永江一石さんはどのように回答したのでしょうか。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:メルマガ相談「自宅敷地内での迷惑行為をどう解決するか」
自宅敷地内での迷惑行為をどう解決するか
Question
昨春から自宅私有地内(戸建で囲いや柵のない砕石敷の自宅前)で、マンション住まいの犬の飼い主が糞尿を放置して大変困っています。どうすればこの迷惑行為を止められるのかアドバイスをください。
市役所、マンション管理会社、警察への相談、防犯カメラ設置、撃退グッズ等の購入をはじめ、考えうることは全てやったと思います。市役所はマンション管理会社か警察への相談をすすめられ、マンション管理会社では警察への相談をすすめられました。警察には全ての証拠を見せましたが、最大限出来たとしても「注意」までだろうとのことでした。
具体的に分かる範囲だけで以下の被害がありました。
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2024年5月:5回
2024年12月:1回
2025年1月:1回(本メール送信前まで)
※2024年4月以前にも被害がありました。(防犯カメラ設置前のため回数は不明。おそらく確認できた回数の2~3倍)
※2024年6~11月まではなぜか被害がありませんでした。
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尿は毎回そのまま放置、糞は一応処理しているようですが、取り切れていないことがあります。そのうち数回は防犯カメラで現場の様を捉えています。当該人物と犬もしっかり写っておりますが、氏名や住所は不明、心当たりもありません(一度、後をつけて居住マンションだけは判明しました。何号室かまでは不明です)。
カラーコーンに糞尿禁止・警告看板を設置、忌避剤や木酢液散布、超音波忌避機と防犯カメラ設置等々、全て効果がなく途方に暮れております。全部合わせると数万円の出費です。
居住市の動物愛護事務所では「氏名と住所が分かれば出向いて注意する」と言われましたが、前述の通りマンションまでしか分からず、そこから話が進みません。無料弁護士相談では「軽犯罪法、廃棄物処理法、地方自治体の条例違反に該当する」と言われました。
精神的にも疲れてきていますので、出来れば刑罰も与えて欲しいところですが、少なくとも掛けた費用の弁済と謝罪、二度とこのようなことをしないと誓約して欲しいと思っています。
永江さんからの回答
まともな判断力のある人なら、これだけの対策をされたら普通止めますよね。(中略)
一番効果的な対処法は弁護士を介した法的手段です。重要なのが警察への「相談」ではなく「被害届の提出」まで行うということ。警察は一般的な相談だとなかなか動いてくれないので、弁護士から嫌がらせやストーカー行為として被害届が出されると、本腰を入れて動かざるを得なくなります。
費用面で心配される方もいるかもしれませんが、弁護士費用はせいぜい数万円で済む場合が多いですし、相手方への慰謝料請求で回収できると思います。これまでの対策費用や労力を考えれば、一気に片がつくので費用対効果は高いでしょう。(中略)
また人感センサー付きの防犯カメラを設置して、人が近づいてきたら自動的に犬の威嚇音が鳴るようなシステムを作るのも一案です。Amazonで手頃な価格の監視カメラもあるので試してみても良いかも。
まとめると、迷惑行為への対応は無料相談よりある程度お金を使って確実に解決した方が精神的にも楽になると思います。特に弁護士に依頼すると警察の動きが全く変わってくるので、少しでも解決へのヒントになれば幸いです。応援しています!
この記事の著者・永江一石さんのメルマガ
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