正体隠しと思われかねない教団の行動に懸念
私が信者時代には、偽ボランティアなどでのお金集めの活動や献金したものの一部は、リトルエンジェルスを始めとした統一運動に使われているという認識をもっていました。
しかし日本国内では、長年にわたる高額献金や、霊感商法などのお金集めの活動が、多くの被害を生み出して、社会問題化して文部科学省が教団に対する解散命令を東京地方裁判所に請求する状況に至っています。
本体なら、このような社会的問題を引き起こしたことを踏まえて、テレビの制作側に「リトルエンジェルスは、旧統一教会の関連団体」を伝えた上で撮影の協力をすべきだったと思います。今後も、旧統一教会が国内で活動しようとするならば、こうしたことは当然すべきことです。
「相手が気づかないから、こっそりと」は、絶対にしてはいけないことであり、これは正体隠しの行動とみられても仕方ないものといえます。
日本テレビは「確認が不十分だったことによりご迷惑をおかけした」との言葉を出していますが、教団が正直に関連団体であることを番組の制作側に告げかったことの方が問題だと思っています。
これまでも、多くの人たちが教団の関連団体が信者組織であるにもかかわらず、それを隠して、政治家をイベントなどに誘ったりして、関係を持とうしてきました。これに対する、国民の不信は大きく、本当ならこうした行為を繰り返すようなことは絶対にしてはならなかったはずです。
今回の出来事は、日本という社会の枠組みから、統一教会が、また一歩、遠くに離れてしまったように感じています。
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