探偵の依頼は浮気調査などの個人からの案件のほかにも企業からくることがあるそうです。そしてその調査は前例がないものになりがちなのだとか。メルマガ『探偵の視点』の著者で“イケメン探偵”こと現役探偵の後藤啓佑さんは、自身が受けた企業からの依頼で特に印象に残ったものを紹介しています。
フランチャイズ先の暴走
浮気調査や個人の相談案件は、ある程度パターンが決まっていることも多いですが、企業からの依頼というのは、“前例のない調査”になることがよくあります。
今回はその中でも、件数自体は少ないものの、印象的だった企業案件をご紹介します。
依頼者は、ある大手企業。フランチャイズ形式でサービスを展開している会社です。
具体的な業種はここでは伏せますが、イメージしやすく言えば、美容院、コンビニ、モバイルショップなど──店舗型のフランチャイズ展開を行っている企業さんです。
その企業からの依頼内容は、こうでした。「フランチャイズ先の1社が、怪しい動きをしている」
詳しく話を聞くと、そのフランチャイズ先は、本部と契約したまま、そのノウハウを丸パクリし別の屋号、似たような名前を掲げて、こっそりと“パクリ店舗”を営業していたとのこと。
つまり本部としては、ロイヤリティも契約金も払ってもらえないまま、自社の資産(=ノウハウ)を使われている状態。
もちろん、契約書にはこういった競業や模倣行為の禁止が明確に記載されています。
今回の依頼は、この「丸パクリ営業の証拠を押さえてほしい」というものでした。
その証拠をもとに、弁護士が交渉や法的対応を進めるというシナリオです。
この案件、まるで大人向けドラマのように思えるかもしれませんが、実はこういったトラブル、意外と多く潜在しているようです。
ただ、こういう問題に探偵が入れるという発想は、まだまだ一般的ではない。
今回は、たまたまこの企業の顧問弁護士の先生が僕とつながっていたため、依頼となりました。
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