あっさり寝返ったPayPayに失望。通信キャリア大手がメガバンクに足を向けて寝られぬ裏事情

Tokyo,,Japan.,2018,Feb,21st.,Close,Up,The,Hand,Holding
 

ソフトバンクが三井住友カードとタッグを組むことを発表しました。このことで「PayPayカードがあるのにナゼ?」という疑問が出てくるのは当然かもしれません。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは、「PayPayカードは諦めたのか?」という質問を宮川社長に率直にぶつけたときの回答を紹介しながら、あっさりメガバンクの軍門に下った通信キャリア大手の現状を嘆いています。

PayPayとOliveがキャッシュレス決済でタッグ—-「PayPayカードは諦めたのか」

ソフトバンクと三井住友カードは5月15日、デジタル分野における包括的な業務提携を実施すると発表した。スマホ決済サービス「PayPay」と総合金融サービス「Olive」がシームレスに連携し、より使いやすいサービスになるという。

ただ、現場で取材していたメディア関係者の間では「ソフトバンク側のメリットが見えない」というのが共通した感想であった。PayPay側がOliveと組む意味が見いだせないというわけだ。

今回の提携、どちらかといえばPayPayとOliveの連係をはかり、キャッシュレス決済市場で有利に立つというよりも「ソフトバンクが三井住友カードから案件をとりたかった」というのが起点にある。

提携の発端を聞かれた宮川潤一社長は「そもそも、三井住友カードの大西氏にヘルスケアサービスのセールスをしにいったのがきっかけ」と語っている。結果、Oliveにソフトバンク系のヘルスケアサービスが搭載され、さらにソフトバンク系のAIによって、三井住友カードのコンタクトセンターにAIエージェントが導入されるという流れになっている。

その見返りとして、QRコードで圧倒的に強いポジションのPayPayを、少額決済に弱いOliveがタッグを組んだということなのだろう。

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