日本にも地底人伝説は存在する!?
意外なことに、日本にも地底人伝説はある。
もっとも有名なのは、青森県・恐山周辺の「黄泉の国」に通じる穴である。
ここでは江戸時代から「人が消える」との伝説があり、明治時代の新聞には「山中で忽然と消えた巡礼者」の記事が存在している。
また、九州地方の一部では、地元の山中で「地面が呼吸しているような音」を聞いたという証言もあり、それが「地底の存在の兆候」と解釈されている。
地底の自然現象ではなく、「存在」として表現されているのかがミソ。実際に聞いたら怖そう笑
なぜこのテーマは語られ続けるのだろうか?
人類が空を飛び、宇宙にまで進出する中で、足元である「地底」に関してはあまりにも未解明な部分が多いことは確か。しかも実際に人間は到達していないのもある。
人間が地球の地下に直接探査した最深部は、ロシアのコラ半島で掘削された「コラ超深層ボーリング孔」によるもので、約12.3キロメートルだ。
以外に浅い距離。このプロジェクトは1970年から1992年にかけて行われ、科学的な目的で地球の地殻を調査したという。これは現在までに人類が物理的に到達した地下の最深記録。
ただし、地球の半径は約6,371キロメートルであり、コラのボーリング孔は地殻のごく浅い部分(地殻の厚さは平均で約30~50キロメートル)にしか達していないのである。
何故か? それはマントルや地球の中心部には、技術的な限界や高温・高圧の環境により、直接探査はまだ不可能な状態だということらしい。
間接的な探査(地震波や地磁気など)では、地球の内部構造を数千キロメートルの深さまで推定することはできるというのだが、なぜか真実味は欠ける。
海底すらも月面より知られていないと言われる現代において、地底の空洞や文明の存在は決して荒唐無稽な話ではないのかもしれない。
心理学的に見れば、地底人という概念は「人間の無意識」や「集合的潜在意識」と重なる部分があるともされる。
ユング心理学では、地底にいる存在は「シャドウ(影)」として象徴化されるが、それが文明化された人類の無視してきた本能や智慧の象徴であるなら、我々は地底人を探しているのではなく、失われた自分自身の一部を見つけようとしているのかもしれない。
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